「雑記」とは?
「雑記」(ざっき)とは、「さまざまなことを思いついたまま書き記すこと、およびその文章」という意味の言葉です。
日々の出来事やその感想を記す「日記」や、体験したことを自ら記す「手記」などとは異なり、記す内容についてこれといって縛りがなく、記す者の自由な裁量によって何でも記録してよい点が「雑記」というものの主たる性質です。
さらにかみ砕いて言えば「雑記」とは「何でも書いてよい」「ノンジャンル」ということであり、雑多な内容を雑然と盛り込んでもよく、それを「記」として残す理由・合理性・必要性も必須ではありません。
「雑記」の使い方
「雑記」とは「何でも思いついたものを記してよい」ものですから、雑記と呼ぶからにはこうあらねばならない、というルールや制限はありません。
「日記」や「小説」のような、ある程度にでも様式が決まっている文章・記録や、「〇〇について」など記す内容にあらかじめ題名・テーマが決まっている記事などを除いた、「その他・分類外・未分類」の記述はすべて「雑記」と呼んで差支えないでしょう。
例えばあなたがもし「書くことは決まっていないし、毎日書くとも限らないけど、何でも思いついたことを書こう」と思い立ったならば、そのコンテンツは「雑記」であるということができます。
例文
- 母の遺品を整理していると、日々の小さな出来事、読書感想、心に浮かんだ俳句などを書き留めた身辺雑記が見つかり、私はしんみりとした。
- ゲーム制作に携わったスタッフの日々のぼやきをまとめた雑記がホームページで公開中です。
- エッセイストとして有名な〇〇さんは、次の著作はエッセイ集というほどかしこまったものではなく、日々のあれこれをまとめた「〇〇の生活雑記」として出版するという。
「雑記」の英語表現
近頃はネットワーク技術の発達により、海外の人と文章をやりとりしたり、外国人向けの記事を公開する機会も増えてきたかもしれません。
英語で「雑記」と言いたい場合には、以下のような表現を用います。
- miscellaneous note(※やや堅めの表現)
- random note
- memo random
もし迷うようであれば「random note」、もしくは「note」のみでも「何となく書いておくこと」のニュアンスで「雑記」の意味を表すことができます。
例文
(A)
What is that? Dairy?(それは何だい?日記かい?)
(B)
This is just a random note. I try to put together what comes to mind every day.(これはただの雑記さ。毎日思いついたことをまとめているんだ)
「雑記」と名が付くコンテンツの例
「雑記ブログ」
「雑記ブログ」とは、ブログ全体としてあらかじめ想定された執筆テーマがなく、「何でも書く」ブログのことです。
「雑記ブログ」は例えば「ゲーム情報をまとめるブログ」「健康について書くブログ」のような「特化ブログ」「専門ブログ」に対する語であり、何でも書いてよい一方で、記録物としての統一感や専門性に欠けるという面もあります。
もちろん、個人が個人的な文章を残すだけのコンテンツと割り切るのであれば、そうした面も何らデメリットではありません。
「雑記記事」
「雑記記事」(あるいは単純に「雑記」)とは、普段は何らかのテーマに傾倒した記事を書かれている中で、特にテーマを設けずに雑多な内容を盛り込んだ記事のことです。
特に、「ひとつの記事として成立させるほどではない細々とした物事・執筆内容を、まとめて一記事とする」際に「雑記記事」という表現が使われることがあります。
「雑記帳」
「雑記帳」(ざっきちょう)は、基本的には「雑記をまとめた(まとめるための)ノート」のことですが、大まかに二つの種類があります。
ひとつは、ある個人が、ある物事についての観察・研究など雑多な内容をまとめた「雑記帳」。メモ帳や控えのような備忘録的なものである場合もあれば、ある程度学問的専門性のある記録集である場合もあります。
そしてもうひとつは、不特定多数の人間がそれぞれに雑多な内容を書き込む「雑記帳」です。こちらは例えば観光地に置かれ、旅人がその場所に訪れた記念などとして記述を行います。