「媒体」とは?意味や使い方をご紹介

「媒体(ばいたい)」という言葉があります。最近は通信媒体、電子媒体、紙媒体などといった使われ方に接する機会が多いかも知れません。その正確な意味を聞かれた場合、皆さんは答えられますか?ここでは、「媒体」の意味や例文、類語などをご紹介します。

目次

  1. 「媒体」の意味と例文
  2. 「媒体」の類語
  3. 「媒体」の英語表現

「媒体」の意味と例文

「媒体」の意味

媒体」とは、「もの」と「もの」の間でなかだちをするもの、情報伝達の媒介手段という意味を持つ言葉です。

「媒」という漢字は「なかだち」と読み、関係を取り持つこと、橋渡しをすることなどを意味します。以下は、「媒体」という言葉を含むものの例です。

  • 情報媒体:新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、インターネットなど
  • 広告媒体:上記の情報媒体、屋外広告、ポスター、中吊り、チラシ、ダイレクトメールなど
  • 記憶媒体:コンピュータのハードディスク、USBメモリー、SDカード、デジタルカメラなど

「媒体」の例文

  • ハチは花粉の媒体としての役目を持つ。
  • 音を聞くためには、媒体として空気が必要である。
  • 電子媒体とは、映像、音楽を記録し、再生できる装置や電子書籍のことだ。
  • 記憶媒体は、外部記憶媒体、リムーバブルメディアと呼ばれることもある。
  • どんなに技術が進歩しても、紙媒体が完全になくなることはないだろう。

「媒体」の類語

「媒介」

「媒体」の類語に、「媒介(ばいかい)」という言葉があります。「媒介」とは、「両方の間で仲立ちすること、病原菌をうつすこと」という意味を持ちます。

存在するものを表す「媒体」は「媒体する」とは言いませんが、働きを表す「媒介」は「媒介する」という使い方をします。例文を見てみましょう。

  • マラリアは蚊を媒介にして人から人へと感染する。
  • 人間は言葉を媒介としてものを考える。
  • 香りは、過去の記憶を呼び起こす媒介となる。
  • 子どもを媒介とした知り合いが広がる。
  • 不動産業界の媒介とは大家さんから直接預かった物件のことを指す。

「触媒」

触媒(しょくばい)」とは、「それ自身は変化せず、他の物質のなかだちとなって、化学反応を促進したり抑制したりする物質」のことです。

「媒体」が「もの同士のなかだちをするもの」という意味なので、「触媒」は「媒体」の意味を化学の分野に特化した言葉と言えるでしょう。

「触媒」は必ずしも化学界でだけ使われる言葉ではなく、通常の文脈で隠喩的な使われ方をすることがあります。

  • 実験の結果、酸性の触媒と高温が必須条件であることが分かった。
  • 目的とする反応により、様々な種類の物質が触媒として開発されてきた。
  • 白金は水素を酸素と反応させるための触媒として使われる。
  • ラベンダーの香りが触媒となり、古い記憶が蘇った。
  • 彼の言葉が、その後の彼女の行動への触媒となった。

「メディア」

メディア」とは、情報伝達を媒介する手段、方法、また記録メディア、データの種類を指します。単に「メディア」と言う場合には、テレビや新聞などのマスメディアを指すことがほとんどです。

この定義を見ると、「媒体」の「情報伝達の媒介手段」の意味とほぼ同義であることがわかります。

  • マスメディアと言えば、テレビ、新聞が主流だったが、インターネットに取って代わられた。
  • マルチメディアとは、文字、音声、映像、動画の全てを扱うことのできる情報手段である。
  • この数十年で、コミュニケーションメディアは驚くべき発展を遂げた。
  • 記憶メディアと情報メディアは重なり合う部分が多い。

「媒体」の英語表現

英語では「媒体」をmedium(単数), media(複数)と表現します。

  • The storage medium is full.(記憶媒体が容量いっぱいです。)
  • Mosquitoes are a medium of disease.(蚊が病気の媒体である。)
  • I get all information from digital media.(情報はすべて、電子媒体から得ています。)
  • Air is an essential medium for sound.(音の伝達には、媒体として空気が必須です。)
  • MD was one of the recording media.(MDはかつて使われていた記録媒体です。)


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