「よき」とは?意味や使い方をご紹介

日本語には読み方は同じでも意味が全く異なる単語が沢山あります。例えば「よき」と言われたら皆さんはどの「よき」だろうと迷いませんか。「予期」それとも「良き」、他にも色々な「よき」が存在します。この記事では「よき」の意味や使い方を紹介します。

目次

  1. 「よき」の種類
  2. 1.「予期」
  3. 2.「良き(よき)」
  4. 3.「斧」
  5. 4.「雪」

「よき」の種類

一言で「よき」といっても思いつく漢字は人それぞれではないでしょうか。今回記事では、次の「よき」について説明します。

  1. 予期
  2. 良き(よき)

1.「予期」

予期」は「あらかじめ待ち設けること・前もって期待すること」という意味です。似た言葉に「予想」がありますが、こちらは「前もって予測すること」を指します。

「予期した通り」と「予想した通り」のように、同じように使われることがあります。しかし、「予期」は期待や覚悟といった心持ち、「予想」は予測した内容にウェイトが置かれた表現です。

【例文】

  • 種々の事情でプロジェクトが難航していたので、今回の商品開発中止は予期した通りの結果であった。
  • ここまでシード校として圧倒的な力を見せつけ勝ち上がった我がチームであったが、今日は予期せぬ苦戦を強いられた。
  • 私は彼の大学合格を予期していたが、結果は残念なものであった。しかし彼は次の受験に向けて上を向いていた。

2.「良き(よき)」

「良き」

良き」は「良い・素晴らしい」といった意味で使われます。おもに、「良き品・良き女・良き雪」のような複合語の形を取ります。

【例文】

  • 受験の合格と自分の誕生日が重なるなんて、なんと良き日なんだ。
  • この度は良きお品を頂戴いたしまして、ありがとうございました。
  • 彼は、ときに厳しい助言もくれる良き先輩だ。

「よき」(若者言葉)

上のように「良き日」のような言い回しは、文語的でカッチリした印象がありますね。しかし、若者たちの間でも「よき」は使われており、2019年の女子高生流行語大賞で第2位に入っています。

この「よき」は、「それ良くね」や「それすごい」といった意味。また、返事で「よきよき」と使うと「いーよ」という意味になります。これらは、古文で習う「よきかな」が短くなったもののようです。

【例文】

  • 「彼氏とディズニーシーに行ったんだけど夜のイルミネーションがまじよきだった」
  • 「デートの服が決まらなくて悩んでいたら、妹がそれでよきと言うのでこれにした」
  • 「今日帰りにカラオケいこーよ」「テスト今日で終わりだし。よきよき」

3.「斧」

」は、一般的には「おの」と読みますが、「よき」とも読みます。薪割りなどに使う斧は、くさび形の金属部分と木製の柄とでできていますね。刃を横に向けて斧を置いた時、よく見ると、この金属部分には線が刻まれていることがあります。

片方の線は3本で「ミキ=御神酒」、反対側の線は4本で「ヨキ=四気」を指します。四気とは、木が育つのに必要な4つの要素、太陽・土・水・空気のこと。このヨキが、斧を「よき」と呼ぶ由来になったとされています。

現代では、固有名詞以外で「斧」を「よき」と読んで使うことはほとんどありません。

4.「雪」

」の読み方は「ゆき・せつ・そそぐ」などが一般的ですが、「よき」とも読みます。これは関東を中心とした東国地方の方言。東国地方とは、「遠江・駿河・伊豆・甲斐・越後・信濃・奥羽」に渡る地域のことです。

これは古い言葉ですから、現代では、「雪」を「よき」と読むことは無いようです。


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