「ロマンス」とは?意味や使い方をご紹介

冬の定番ソングとして、広瀬香美さんの『ロマンスの神様』を挙げる人もいるでしょう。この「ロマンス」は英語の「romance」に由来する言葉ですが、どういった意味があるでしょうか?今回は、「ロマンス」の意味や使い方について解説します。

目次

  1. 「ロマンス」とは
  2. 「ロマンス」の語源
  3. 「ロマンス」の使い方
  4. 「ロマンスカー」とは
  5. 『ロマンスの神様』

「ロマンス」とは

ロマンス」には、おもに次のような意味があります。

  1. 空想上の物語。冒険譚。伝奇。
  2. 恋愛に関する事柄。(小説などの)恋愛に関する作品。
  3. [音楽用語]ロマンス音楽(叙情的な歌曲、または、器楽曲)

「ロマンス」の語源

「ロマンス」は英語の'romance'に由来する言葉です。'romance'の語源は'romanticism'(ロマン主義)とされています。このロマンはもともとはローマ(地名)のことです。

ローマ帝国時代には、支配階級の人たちは古いラテン語の読み書きができましたが、一般の市民は俗っぽい言葉を使っていました。この口語がロマンス語です。

そして、ロマンス語を使って記された文学がロマンスと呼ばれるようになりました。つまり、大衆文学ですね。これらは、一般の人が楽しめる恋愛話や冒険話が多かったので、そのようなものを指して、'romance'と言われるようになりました。

なお、現在の'romance'は、冒険譚・空想物語という意味は薄れ、おもに恋愛もの・恋愛にまつわる事柄を指す言葉として用いられています。

「ロマンス」の使い方

英語の'romance'と同じように、カタカナ語の「ロマンス」も、おもに、「恋愛に関するものごと」「(小説や映画などの)恋愛もの」という意味で用いられています

【使用例】

  • 彼女と初めて出会った時、ロマンスが芽生えた。
  • 彼とのロマンスは終わりを告げた。
  • 彼女は奔放で、ロマンスの噂には事欠かない。
  • 一人でロマンス映画を観に行くのは気がひける。
  • 彼女はロマンス小説を好んで読んでいる。

なお、「空想の物語・冒険譚」という意味を表す際には、「ロマン(roman)」が使われます。たとえば、「海には男のロマンがある」といった用法ですね。これを、「海には男のロマンスがある」とは言いません。

「ロマンスカー」とは

「小田急ロマンスカー」

小田急ロマンスカーは、小田急電鉄が運行している特急列車や特別車両の呼び名です。「ロマンスカー」という言葉は、後述する通り、昔は一般的に用いられていました。

「ロマンスカー」という言葉は次第に廃れていきましたが、小田急電鉄はこの言葉を一貫して使い続け、「ロマンスカー」を商標登録したのです。

「ロマンスカー」の由来

「ロマンスカー」という名称は、もともと、「ロマンスシート」を採用した車両の愛称でした。「ロマンスシート」とは、第二次世界大戦以降、喫茶店や映画館で見られるようになった2人掛けの座席のことです。

昔の日本の鉄道の車両は、2人掛けの椅子が向かい合っている固定された4人掛けのシート、いわゆるボックスシートが採用されていました。しかし、方向転換可能なシートが登場したことで、2人単位で、すべての座席を進行方向に向けることができるようになります。

このタイプのシートの導入により、たとえば、男女がくつろいで旅を楽しむこともできるようになったのです。現在の新幹線や特急列車ではよく見られるシートですが、当時としては画期的なことでした。

やがて、様々な鉄道車両が登場し、各鉄道会社が独自の名前を使うようになったことで、「ロマンスカー」は一般的には用いられなくなりました。また、現在の「小田急ロマンスカー」でも、座席形式はさまざまです。

「ロマンスカー」は和製英語

英語の'love seat'に相当する言葉が「ロマンスシート(romance seat)」で、これは和製英語です。よって、「ロマンスシート」の由来する「ロマンスカー」も和製英語ですから、海外では通じません。

『ロマンスカー』

ロマンスカーを題材にした歌に『ロマンスカー』があります。これは、『初恋』などで知られる村下孝蔵さんが21枚目のシングルとして1992年にリリースした楽曲です。

『ロマンスの神様』

冬のポップミュージックの定番として、今でも親しまれている『ロマンスの神様』は、1993年にリリースされた広瀬香美さんの3枚目のシングル曲です。カラオケで歌ったことがある方も多いかもしれませんね。

この楽曲は、スキー洋品店「アルペン」のCMソングとして使用され、大ヒット曲となりました。これをきっかけに、毎冬の「アルペン」とのCMタイアップ曲が軒並みヒットし、広瀬さんは「冬の女王」と呼ばれるようになりました。


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