「バイキング」とは?意味や使い方を由来を含めてご紹介

「バイキング」の意味を尋ねられたら、どう答えますか?ドラマ『ヴァイキング』や漫画『ヴィンランド・サガ』に登場するような海賊、点心やケーキなどの食べ放題など、いろいろ頭に浮かぶことでしょう。今回は「バイキング」の意味や使い方について解説します。

目次

  1. 「バイキング」とは
  2. 「バイキング」①北方ゲルマン族
  3. 「バイキング」②バイキング料理・バイキング形式

「バイキング」とは

遊園地などに、船をかたどった大型ブランコのアトラクションがあります。乗ったことがある方もいらっしゃるでしょう。このブランコは、海賊として知られる「バイキング」が使っていた船を模したものです。

バイキング(viking)」には、大きく分けて、次のような意味があります。

  1. 北方ゲルマン民族のこと
  2. 「バイキング料理・バイキング形式」の略
  3. 火星探査計画「バイキング計画」の略。または、その際の探査機の名称。
  4. 遊園地などの大型ブランコ

2〜4の意味は、1の民族名に由来しています。ここでは、よく使われる、1と2について解説しましょう。

「バイキング」①北方ゲルマン族

「バイキング」北方のゲルマン族のことで、ノルマン人とも呼ばれています。彼らは、もともと、デンマークやスカンジナビア半島に暮らしていました。侵略や略奪、植民を行い、ヨーロッパなど各地に進出したのは8〜11世紀頃のことです。

バイキングには海賊だけでなく、商人や傭兵といった側面もありました。彼らが進出したのは、イングランド北部、フランス北部、アイスランドやグリーンランド、北米大陸(ヴィンランド)といった北部沿岸地域だけではありません。ロシア平原やシチリア島にも勢力を伸ばしました。

「バイキング」の由来

バイキングは、古い北欧語ではヴィーキングですが、この名前の由来は定かではありません。一説には、ノルウェーの入江(ヴィーク)の住民の意だと言われています。

「バイキング」の使い方

  • バイキングが使っていた船は、敵国からはドラゴンシップとも呼ばれていた。
  • この町は、バイキングによって作られたと言われている。
  • バイキングの墓からはノルウェー・ビュードッグの祖とされる犬の骨が見つかっている。

「バイキング」の船

バイキングの各地への侵略を可能にした一因は、ロングシップという細長い船です。喫水(船の最下部から水面までの距離)が小さく、浅瀬や川でも活動できました。バイキングは、機敏に動けるこの船に乗って、奇襲作戦を行ったのです。

「サガ」とは

小説や映画などでは「○○・サガ(サーガ)」というタイトルを冠した作品がありますね。この「サガ(saga)」は、アイスランド語で散文作品のこと。おもに、ノルウェーやアイスランドで実際に起きたことを題材として書かれています。

「サガ」は、ノース人(ノルウェー人)の言葉「sayer(言う)」に由来していますから、代々受け継がれてきた口伝てを書き留めたものということですね。

この「サガ」には、赤毛のエイリークやその息子の、グリーンランド入植やヴィンランド発見・入植についても記されています。彼らのヴィンランド上陸地点は、一説には、カナダのニューファンドランド島だそうです。

「バイキング」②バイキング料理・バイキング形式

テーブルにたくさんの料理が並んでいて、客が自分で料理を取り分ける形式の食事を「バイキング(バイキング料理・バイキング形式)」と呼びます。

パーティーや宴会の料理をこのように提供したり、定額料金を支払う食べ放題など、みなさんにも馴染み深いものではないでしょうか。

「バイキング」の由来

このような食事の形式を「バイキング」と呼ぶのは、日本独自の呼び方ですから、海外では通じません。この形式は、スウェーデン料理の「スモーガスボード」に由来しています。

「スモーガス」はバターを塗ったパン、「ボード」はテーブルの意。起源は定かではありませんが、「スモーガスボード」はスウェーデンの代表的な料理で、前菜・肉料理や魚料理・主食・デザート・飲み物などを何種類もテーブルに置き、各自が取り分けて食べるご馳走を指します。

「バイキング」の使い方

  • 最近では、ホテルも朝食にバイキング形式を取り入れているところも多い。
  • 昨日は友人たちとケーキバイキングに行ってきた。
  • バイキングだと、ついつい料理を取り過ぎてしまう。


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