「七変化」の意味
「七変化(しちへんげ)」とは、以下の意味を持つ言葉です。
- 同じ俳優が次々と七役を早変わりして踊るもの。変化舞踊の一。
- 物事がくるくる変わること。
- ランタナの別名。
- アジサイの別名。
もともとは1のように舞踊の世界の言葉でしたが、最近では2の「物事がくるくる変わること」のように、舞踊以外の分野でも用いられています。
なお3のランタナ(クマツズラ科の常緑低木)と4のアジサイは「七変化」の別名を持ちますが、これは花の色が次第に変化することに由来しています。
「変化舞踊」とは
上述1の「変化舞踊(へんげぶよう)」とは、いくつかの小品舞踊を組み合わせて構成されたもので、同じ踊り手が次々に扮装を変えて異なる役柄を連続して踊り分けるものです。
少ないもので「三变化」、多いものだと「十二变化」までありますが、「五变化」や「七変化」で構成されるものが最も多いです。
「七変化」の使い方
舞踊の世界では上述1の意味のように「変化舞踊」を指しますが、それ以外だと一般的に「物事がくるくる変わる」「素早く変化する」といった意味で使います。
たとえば、見た目や性格の異なる役柄を演じ分ける俳優に対して「あの人の七変化っぷりは素晴らしい」のように用います。
なお「七変化」の前後に変化する対象の言葉を添えて、名詞のように用いることがあります。たとえば「舞台俳優七変化」や「七変化ボイス」などのようにです。
またtwitterをはじめとしたSNSでは、好きなアイドルやキャラクターの画像・イラストをまとめたものを「七変化」と称して投稿することがあります。
「七変化」の例文
- あの俳優は数日ごとにヘアスタイルを変えており、まさに七変化といった感じだ。
- あの声優は老若男女すべての役柄を演じることができる七変化ボイスを持っている。
- twitterにアップされていたあのキャラの七変化イラスト、最高だったわ。
「大和撫子七変化」とは
「七変化」を含む言葉のなかでも、よく用いられているのが「大和撫子七変化(やまとなでしこしちへんげ)」という表現です。
美しく慎ましい大和撫子のように見えて、実は意外とお茶目だったり、負けん気が強かったりなど、さまざまな側面を見せる女性のことを指します。
「人生七変化」とは
「七変化」を用いた言葉に「人生七変化」があります。この言葉には「自分の考え方や態度・行動を変えることで、人生は変わる」という意味が込められています。
心が変われば態度が変わる。
態度が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
運命が変われば人生が変わる。
なおこの言葉の出典には諸説あり、ヒンドゥー教の教えに由来しているという説や、アメリカの心理学者の言葉という説などがありますが、どれが初出なのかは明らかになっていません。
やや謎に包まれてはいますが、人生を変えるために大切なことが詰まった格言として、企業研修やセミナーなど、さまざまな場面でこの言葉が引用されています。
「七変化」を用いた作品
楽曲「ヤマトナデシコ七変化」
「ヤマトナデシコ七変化」は、歌手・タレントの小泉今日子さんが1984年9月にリリースした11枚目のCDシングルです。当時のオリコン週間ランキングで1位を取得しています。
漫画『ヤマトナデシコ七変化』
漫画『ヤマトナデシコ七変化』は、はやかわともこ先生による少女漫画作品です。漫画雑誌『別冊フレンド』にて2000年から2015年までの間連載され、2006年にはアニメ化、2010年にはドラマ化もされました。
バラエティ番組の企画「七変化」
バラエティ番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』には、不定期に開催される「七変化」という人気企画があります。
この企画は、とある会議室に集められた出席者たちを、仕掛け人が何回笑わせることが出来るかを競います。その際に仕掛け人は計7回変装し、少しでも多くの出席者を笑わせられるように趣向を凝らします。