「半生」とは
「半生」は、読み方によって意味が変わってきます。一つずつ見ていきましょう。
「半生(はんせい)」
「半生(はんせい)」は、一生の半分。成人してからそのことを回顧するまでの全生涯という意味です。よく使われるのは「半生を振り返る」という表現で、「生きてきた時間を振り返る」ことを指しています。
(例文)
- 齢60になって自分の半生を振り返ってみた。
- まだ半生を振り返るほど生きていない。
- 私の半生は、色々あったが充実したものだった。
「半生(はんしょう)」
「半生(はんしょう)」とは、生死の境にあるという意味です。よく使われる四字熟語に「半死半生」という言葉がありますが、これは何とか生きながらえている状態を指しています。
(例文)
- 波にさらわれて半死半生の目に遭った。
- 横断歩道を渡っていたら車にひかれ、半死半生になった。
「半生(はんなま)」
「半生(はんなま)」とは、火が完全に通ってない状態。半分生で半分焼けている状態を指します。
(例文)
- 卵のゆで時間が絶妙で程よい半生状態になった。
- ハンバーグの焼き時間が足りなかったせいで、中が半生状態だった。
- この牡蠣は加熱用なので、半生状態で食べてはいけません。
「半死半生」の類義語
「気息奄々(きそくえんえん)」
「気息」は呼吸、「奄」はふさがることを表しています。「気息奄々」は呼吸がふさがるという状態、つまり、「息も絶え絶えで今にも死にそうな様子」という意味です。
(例文)彼は気息奄々になりながらも気丈に振るまっていた。
「満身創痍(まんしんそうい)」
「満身創痍」とは、「体中傷だらけであること」「手ひどく痛めつけられている様子」を表します。「満身」は身体中、「創痍」は刃物による傷や手酷く受けた損害を意味します。
(例文)彼は戦い続きで満身創痍になっていた。
「瀕死(ひんし)」
「瀕死」とは、「今にも死にそうな様」「死にかかっている様子」という意味です。「瀕」という字は、みぎわ、ほとりなどを指す場合もありますが、ここでは近づく、差し迫ることを指しています。
(例文)彼は瀕死の状態にも関わらず、戦地に赴いた。
「危篤(きとく)」
「危篤」とは、「病気が重く生命の危ういこと」と表します。「篤」という字には、手厚い、熱心であるなどの意味もありますが、ここでは病気が重いという意味です。
(例文)50年来の親友が危篤の状態にあると連絡を受けた。
人気の「半生(はんなま)」商品
現在、Amazonなどのサイトを見ると、「半生うどん」や「半生みかん」といった商品が取り扱われています。これらは、「生焼け」ということではなく、水分が多く乾燥しきっていない、通常のものよりも食感が柔らかいといった意味で用いられています。
「半生菓子」
「半生菓子」とは、生菓子と干菓子の間にあたります。水分量を30%以下に抑えることで生菓子よりも日持ちが長いことが特長です。「栗しぐれ」や「最中」なども半生菓子に当たります。
「半生クリームチーズケーキ」
「半生クリームチーズケーキ」とは、食べる際にチーズがトロリと流れるケーキです。クックパッドや楽天レシピなどでは人気上位に位置するケーキです。
「半生ドライフルーツ」
「半生ドライフルーツ」とは、見た目は梨や桃、みかんといったドライフルーツそのものですが、中身は水分を含みしっとりとしています。お酒のおつまみとしても重宝されており、今ではコンビニでも購入できます。
「半生しょうゆせん」
「半生しょうゆせん」とは、揚げせんべいなのですが中身はしっとりしています。甘口の醤油味なのですが、固いせんべいとも、ぬれせんべいとも違う食感を楽しめます。
英語で「半生」は
「半生」を英語で表すと次のようになります。
- 半生(はんせい):「half one's life」
- 半生(はんしょう):「half death、half alive」など。「半死半生」は、「half killed、all but dead」などと表します。
- 半生(はんなま):「undercooked(生焼けの状態)」と表現します。
(例文)
- Half his life was wonderful(彼の半生は素晴らしいものだった)
- She was half-dead and was taken to the hospital(彼女は、半死半生の状態でその病院に運ばれた)
- This meat is undercooked(この肉は生焼けです)