「寄稿」とは?意味や使い方をご紹介

「寄稿」(きこう)という言葉をご存知でしょうか。その道の専門家でなければなかなか自分で使う機会はないかもしれませんが、この機会に使い方を確認しておきましょう。ここでは、「寄稿」の意味や使い方を、英語での表現も含めてご紹介します。

目次

  1. 「寄稿」とは?
  2. 「寄稿」の使い方
  3. 「寄稿」の関連語
  4. 「寄稿」の英語表現

「寄稿」とは?

「寄稿」(きこう)とは、原稿を新聞・雑誌などに載せるように送ること、およびその目的で送られた原稿そのものという意味です。

多くの場合は、文筆家・専門家・有名人などが、誰かに依頼されて原稿(文章、資料、写真など)を送ることをいい、そうして送られた原稿は、例えば新聞のコラムや雑誌の記事などとして掲載されることになります。

原稿を送る対象としては新聞社や雑誌社などが一般的ですが、デジタル化が進む現代では、インターネット上のサイトや個人ホームページの運営者などに原稿を提供することも「寄稿」と呼ぶことがあります。

「投稿」との違い

「寄稿」によく似た言葉として「投稿」(とうこう)があります。「投稿」は、「新聞社や雑誌社に原稿を送ること、およびその原稿」という、寄稿と非常によく似た意味ですが、基本的には自発的なものについて言います。

すなわち、「寄稿」が依頼(例えば仕事)によって原稿を送ることにであるのに対し、「投稿」は自発的に原稿を書いて送ること、という違いがあるわけですね。

ただし、実際の言葉の運用においては両者に明確な線引きがあるわけではなく、自発的に「投稿」された原稿を、受け取り側(掲載側)が敬意をこめて「寄稿」と呼ぶケースもないわけではありません。

「寄稿」の使い方

「寄稿」という言葉は、原稿を送る側、受け取る側、双方で使用されます。敬語というほどではありませんが、ビジネスでも使われる用語ですので、単に「原稿を送る」と言うよりは丁寧な印象です。

特に「寄稿」を依頼する側のほうが立場としては下であることが多く、依頼の際には「寄稿していただけないでしょうか」「寄稿をお願いします」などと敬意表現とともに用いるのが通例です。

例文

  • ノーベル化学賞を受賞した〇〇教授のもとには、多くの新聞社・雑誌社から寄稿の依頼が殺到した。
  • 次の号の眼玉として有名な作家先生に寄稿をお願いしたところ、快く引き受けてくださった。
  • このたび、〇〇新聞に社会問題についてのコラムを寄稿することになった。多くの読者がいるから、責任は重大だ。
  • 〇〇さんから寄稿していただいた小説を、ブログ上で公開します!

このうち最後に挙げた例は、自発的に「投稿」されたものを、受け手側の判断で「寄稿」と言い換えている例です。

最初から採用・公開が見込まれているような「投稿」「投書」や、個人間における原稿の「提供」などは、受け手側の判断によって「寄稿」と呼ぶことができます。

「寄稿」の関連語

  • 寄稿家(きこうか)…寄稿する人のこと。寄稿者とも言う。
  • 寄稿記事…寄稿された記事のこと。

「寄稿」の英語表現

「寄稿」を英語で言うと「contribution」。「寄稿する」という動詞形であれば「contribute」です。

ただし、「contribute」には「寄付する」「与える」などの意味が第一義としてあるため、「寄稿する」と言う場合には「stories」(物語)、「report」(記事、論文)など、送るものを明確に示しましょう。

また、寄稿する人のことを「contributor」、もしくは「columnist」と呼びます。「コラムニスト」というカタカナ語は、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。

例文

  • He contributed a report to the magazine.(彼は論文をその雑誌に寄稿した)
  • She is a famous columnist.(彼女は有名な寄稿家です)


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