「安寧」とは?意味や使い方をご紹介

「安寧」(あんねい)は、日常会話ではほとんど登場することがありませんが、皇室の儀式や国家的な行事などで耳にすることが多いのではないでしょうか。それは「安寧」が平和を意味する言葉だからです。今回は「安寧」の意味と使い方を類語を含めてご紹介します。

目次

  1. 「安寧」とは?
  2. 「安寧」の使い方
  3. 「安寧」の文例
  4. 「安寧」の類語

「安寧」とは?

「安寧」(あんねい)は、次のような意味をもつ言葉です。平穏無事であること。世の中が平和で安定し、穏やかで不安がないこと。安泰であること。また、そのさま。

基本的に個人を対象には用いず、国や社会、家族などの全体に対して使われます。読み方も難しく、日常会話ではほとんど登場しない言葉です。

だからといって死語かといえば、決してそうではありません。端的に言えば平和を指す言葉であるゆえに、皇室や国家的な行事などにおいて、しばしば見聞きすることがあります。

日本において、天皇があらたに即位した年に執り行われるのが、その一世一代の最も重要ともいわれる大嘗祭。その儀式において、新天皇が祈るのは国と国民の安寧、そして五穀豊穣です。

政治の世界でも、国家、国民の安寧のため…というような言葉がおりおりに登場するのは、「安寧」がおもに社会、世の中の平和や安定を意味することからも、当然と言えましょう。

「安寧」の使い方

「安寧」の「安」も「」も、落ち着く安定する、という意味をもつ漢字です。「安寧」の使い方のポイントは、上述したように、そのような安定、平穏が、個人を対象としない点にあります。


人に対して用いるときも、たとえば、「鈴木の安寧を祈ります」というのではなく、「鈴木の安寧を祈ります」というように一家全体に対して用いるのが正しい使い方です。

「安寧」の文例

  • 山田氏が政治家を目指した理由は、戦災孤児となった父の壮絶な苦労話を聞かされつづけ、国家の安寧がなににも勝ると確信したからだそうだ。
  • 国の経済の安定が国民の安寧に結びつくことはもちろんだが、昨今は増大する自然災害から国民を守ることも急務となっている。
  • 国によっては、警察など、社会の安寧のために存在する組織自体が腐敗していることがある。
  • 長男が友人に対して傷害事件をおこして逮捕されて以来、小林家の安寧は崩れ去った。

「安寧」の類語

「平安」の意味と使い方

「平安」とは、人心、国や社会などが平穏無事であること安らかで穏やかであることを意味する言葉です。「安寧」は個人を対象としないことが基本であるのに対し、「平安」は個人も世の中も対象とします。

【文例】

  • 日本において、昭和の時代は、戦中・戦後・高度成長期・安定期と、動乱から平安までさまざまなプロセスをへた稀有なものであった。
  • 地位や経済は人の人生に大切な要因ではあるが、愛と平安がある生活は、なによりかけがえないものといえるのではないだろうか。

「安泰」の意味と使い方

「安泰」(あんたい)とは、不安がなく、穏やかで無事であることを意味する言葉です。「国家安泰」という言葉もあるように、国や社会、組織なども対象とし、同時に個人にも用いることができます

【文例】

  • 国が安泰であれば、国民の基本的な生活と幸福は守られる。二度と戦争を起こしてはならない。
  • 山本君は、資産家の一人息子として苦労なく安泰な生活をしてきたので、多少世知に疎いところがある。

「静穏」の意味と使い方

「静穏」(せいおん)とは、読んで字のごとく、静かで穏やかなこと、ひっそりとしていることを意味します。気流の状態(煙がまっすぐに昇る程度)を意味する気象用語でもありますが、こちらの意味としては「安寧」の類語には入りません。

「安寧」も「安泰」も「平安」も、静けさがなくても成立しますが、「静穏」はひっそり静かな穏やかさに重点をおいた言葉です。

【文例】一代で貿易会社を築き上げ、常に闘いのようだった日々だったので、引退してからは心身ともに静穏に暮らしたいと思っている。


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