「愚か」とは?意味や使い方をご紹介

「愚か者」と面と向かって言われた経験のある人はまずいないでしょう。あまりにも直接的な悪口ですから、無礼もいいところですね。今回は、「愚か」の意味や使い方についてのお話です。一般的にイメージされている「ばか」以外の意味も紹介します。

目次

  1. 「愚か」とは?
  2. 「愚か」の用法
  3. 「愚か」の英語表現

「愚か」とは?

「愚か」は「おろか」と読みます。語源は「疎」にあることから、古語では「愚か」と「疎か」は同じ意味でしたが、現代では異なった意味で使われています。

「愚か」という言葉は、次のように複数の意味を持ちます。

  1. まが抜けていること。知恵が足りないこと。ばか。
  2. そうするのがばかげた行為であること。
  3. 「〜はおろか…」のかたちで「〜は無論、そのうえに…」。
  4. 心構えに欠けたところがあるさま。
  5. 程度が劣ること。へた、不器用。

現代では、「愚か」を4、5の意味で用いることは稀ですので、次の項目では1〜3の用法を紹介します。

「愚か」の用法

1.まが抜けている・知恵が足りない

「愚か」の意味を問われたときに、「まが抜けている、知恵が足りない」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

この意味で使われる場合は、明確な悪口です。他人に対して使うことはあまり上品とは言えません。逆に言えば、他者から「愚か」と評されるのは、よほどのことをしたということです。

「愚か」はむしろ、謙譲の意味で自分に対して使われます。「愚息、愚妻、愚作」などの熟語で登場する「愚」も同じ意味ですね。

【例文】

  • 君の行動は、あまりにも愚かなものだったと言わざるを得ない。
  • 愚かにも、当時の私には家族の大切さが見えていなかった。

2.そうするのがばかげた行為であること

「愚か」を動詞につながる形で用いて、そうすることがばかげた行為であることを示すことがあります。たとえば、「言うもおろかな」とは、「いちいちそのことに言及するのもばかばかしい=言うまでもない」という意味です。

この用法で、「愚か」をつなぐことができるのは、「言う・語る・問う・聞く」などの限られた動詞ですので、注意しましょう。

【例文】

  • 言うもおろかなことだが、人命以上に優先されるべきものなどない。
  • 新婚1か月目の彼に「幸せか?」など、問うもおろかな質問だよ。

3.~は無論、そのうえに

「~は無論、そのうえに…」という意味で「愚か」を用いる場合には、ひらがなで表記されることが多く、「〜はおろか…」という定型文で使います。

【例文】

  • 一人旅に行った山田くんは、強盗にあい、金はおろか命まで失うことになってしまった。
  • 小規模なベンチャー企業だったが、国内制覇はおろか、世界進出も夢ではない発展を遂げた。

「愚か」の英語表現

"foolish"

「愚か」の英訳として最も一般的な単語は、"foolish"です。知能が劣っているというよりは、注意力が欠けている、間が抜けているというニュアンスを表します。

スティーブ・ジョブズ氏の言葉、"Stay hungry.Stay foolish"(貪欲であれ、馬鹿であれ)は有名です。この場合の"foolish"は、「空気を読めない(読まない)」くらいの意味でしょう。

【例文】

  • It was foolish of you to meet your ex-boyfriend again.(元カレとまた会うとは、君も分別がないね)
  • I was foolish to do such a thing.(あんなことをするなんて、僕はなんて愚かだったんだ)

ちなみに、名詞の"fool"は、「愚か者」「ばか」という意味以外に、「道化師」を意味することがあります。

"silly"

"silly"は、"foolish"よりも口語的な表現です。親しい間柄で使われる印象があります。基本的には、"foolish"よりも軽い意味で、関東の「おばかさん」、関西の「あほ」のようなものです。

"make a silly face"で「変顔をする」といった意味ですから、"silly"は「知能が足りない」というより、「ふざけてバカなことをしている」くらいのニュアンスであることが分かります。

ただし、"silly"は、時として侮蔑的な含みがあるように解釈されることがあります。関係性がはっきりしない人に対して使う場合には注意しましょう。

【例文】

  • I was silly to come without a coat!(なんてこった、この寒いのにコートを着ずに出て来ちゃった)
  • Don't get upset over little silly things.(つまらないことに動揺するなよ)

"stupid"

"foolish"や"silly"と比べると、"stupid"はかなり「知恵が足りない」というニュアンスの強い言葉です。「知能が低くて正常な判断力を持っていない」くらいの意味になりますから、よほど親しい友人であっても、他人に対して使うのはおすすめしません。

また、事柄や行為を修飾するときは、「イライラする、ムカつく」といった意味合いで用いられます。

【例文】

  • It was stupid of you to say such a thing.(あんなことを言うなんて、君はなんという愚か者だ)
  • Drinking and driving was a really stupid thing.(飲酒運転、本当に愚かな行為だった)

"needless to say"

「知恵が足りない」という意味ではなく、「言うも愚かな」という意味を表す英語表現といえば、"needless to say"が挙げられます。

直訳した場合と同じく、「言うまでもないことだが」のようなニュアンスになります。"of course"とほぼ同じ意味ですね。

同じ意味の表現として、"It goes without saying that~"なども覚えておくとよいでしょう。

【例文】

  • Needless to say,I refused on the spot.(僕が言下に却下したことは、言うもおろかだ)
  • It goes without saying that they were very delighted.(彼らが大喜びしたことは言うまでもない)


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