「確執」とは?意味や使い方をご紹介

「二人の間にあった確執が原因とみられています。」とニュースや週刊誌で見ることがありますが、この「確執」とはなんでしょう?そもそもなんて読むのでしょうか。そんな疑問にお答えします。「確執」の読み方や意味、使い方をご紹介いたします。

目次

  1. 「確執」とは
  2. 「確執」の使い方
  3. 「確執」の類語

「確執」とは

あの二人は仲が悪いと思っていたら、「彼らには深い確執がある」と人に教えられたことはありませんか?アニメではわりとありがちな設定ですよね。

「確執(かくしつ)」とは意見や主義をお互いに譲らないことや、それによって引き起こされる争いのことです。正義は人の数だけあるとはよく言ったものです。それぞれに譲れないものがあるから争ってしまう。それが「確執」なのです。

ただの不和やケンカよりも深刻な、影響が大きそうなことに使います。痴話喧嘩や夫婦喧嘩に使うと大げさに思われてしまいますね。禍根を残すくらいに重大な、例えば離婚の危機なら使っても良いかもしれません。

由来

「確執」はどうして「確執」と書くのでしょう?どちらの漢字にも争いを予感させるところは何もないように見えるのですが。

それもそのはず、「確執」は元から今のような意味ではなかったのです。忘れられてしまった本来の意味は「確かに執り行うこと」です。「執」は「執務」であって「固執」の方ではなかったんですね。

また、互いに意見を述べるという意味でも使われていたそう。そこからさらに転じて、意見を譲らずに争うことになってしまったのです。互いの意見が異なり、妥協点も見つけられなければ争いもやむなしですね。

「確執」の使い方

使い方

「確執」つまり二人の間の争いごとが始まることは「確執を生む」といいます。「確執が生じる」「確執が起こる」とも言います。「確執が始まる」も使用例があります。

今現在も二人が争っているのなら、「確執が続いている」といえます。あるいは「確執がある」「確執が存在する」「確執が尾を引く」もOKです。

二人の間の「確執」がこれまでよりも悪化してしまうことは、「確執が深まる」と表現します。水面下にあった意見の対立が明確になったのなら「確執が表面化する」がよく使われます。

では、関係が改善されることはどうでしょうか。「確執が終わる」や「確執が消える」です。人が主語なら「確執を取り除く」がよく使われます。

例文

  • 意見の対立は後々まで後を引く確執を生んだ。
  • 二人の王子は表面上は仲良くしていたが、水面下には確かに確執が存在していた。
  • そして父親である国王が王位継承者を決めると発言した時、彼らの確執はさらに深まった。
  • この映画はそんな二人の確執を描いた作品なのですよ。
  • 確執の背景には真逆の意見を持った貴族たちの派閥が絡んでいると映画では説明されています。

「確執」の類語

「確執」にはいくつか類義語があります。たとえば「対立」がそうです。他にも「鼎立(ていりつ)」や「軋轢(あつれき)」などがあります。

「対立」は二つのものが張り合うこと。それぞれが反対の立場になることです。ここでは意見の違いやことの大きさは考慮されません。「軋轢」は意見の違いが前提になるぶん、より制約の強い言葉といえますね。深刻な印象も与えます。

「鼎立」は複数の人、大抵は三人で対立することです。三すくみや三つ巴ですね。「鼎(かなえ)」という道具の形に由来します。

そして「軋轢」です。人と人の関係が悪くなることです。元々は車輪がきしんでいやな音がすることを指していました。人数や理由を考慮しなくて済むので、「確執」よりも使いやすいですね。


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