「bba」とは
「bba」は、ばばあ(婆)という意味のネットスラングです。読み方もばばあです。ばばあはローマ字表記でBa・Ba・Aとなりますが、ここから頭文字のbbaを抽出したものであり、「BBA」と大文字にしてもかまいません。おもに一定以上の年齢である女性に対して使いますが、ある特定の女性を指したり女性が自ら名乗ったりすることもあります。
もちろん電話や対面での会話中に「bba」と言っても相手には伝わらないので、そもそも用いることができません。インターネット上やSNS、メールなどで文字にしてはじめて「bba」の意味が伝わるのです。
「bba」の使い方
「bba」はいろんな女性を指すことができる言葉であり、誰に対してbbaと呼ぶかは、その人のさじ加減であることがほとんどです。しかし、大まかな傾向があって、「その人を蔑んで呼ぶ場合」と「親しみを込めて呼ぶ場合」のどちらかであることが多いです。この項では、両者がどのようなものであるかをご紹介します。
蔑称としての「bba」
おそらく大半が蔑称としての意味で用いられ、気に入らない人を指して「あのbbaめ!」というように使います。自分の母親を指して「うちのbbaが口うるさくてさぁ」と友人に愚痴をこぼすことがあれば、「きのう会社のbbaに怒られてさぁ」と会社の女性を指したり、見ず知らずの女性を指して「電車内で派手なbbaに足踏まれてさぁ」と使ったりすることもあります。
もちろんこれらの人は直接相手に言うのではなく、事後にSNSやブログなどで報告するのです。不特定多数の人にむけて発信することで、自分の立場が危うくなったり特定されることを防いでいます。
親しみを込めての「bba」
蔑称とは正反対に、親しみを込めて「bba」と呼ぶことがあります。おもに声優やアニメやゲームのキャラクターにおいて、年齢が一定以上の女性に対して使われます。たとえば、「このbbaいい声しているな」や「bba結婚してくれ」のように使います。また、アニメやゲームでは若い女性でありながら、おばあさんのような口調で喋るキャラクターがまれに存在します。この場合は「ロリbba」や「ロリババア」と呼ばれ、「ロリータ」と「bba」を合わせた意味となります。
いずれにおいても、親しみや愛着が込められています。自分の好きな声優やキャラクターを応援したい気持ちを「bba」という言葉で表現しているのです。
熟女ブームの影響
2011年頃から「美熟女や美魔女」といった言葉が使われはじめ、以来ひそかな熟女ブームが続いてきました。美魔女や美熟女とは、おおむね40歳以上の若々しくみえる女性のことです。これらの言葉が熟女ブームのきっかけとなり、現在でも多くの男性を魅了しつづけています。
「bba」という言葉が使われるようになったのは、こうした美魔女たちに関心が向けられるようになったためでしょう。実際に「綺麗なbba」や「このbbaとつき合いたい!」といった声も聞かれます。若い女性が好きだけれど、年上の女性の魅力もほしいという男性の需要に見事にマッチした結果、敬愛を込めて「bba」と呼んでいるのです。
「bba」を自称する女性たち
熟女ブームが訪れ「bba」という言葉が広まってくると、自らを「bba」と称する女性が現れはじめました。「私bbaだからさぁ」や「私なんてもうbbaなので」といったように、謙遜するような意味合いで使われることが多いようです。「つまらないものですが」などと謙遜する言葉は日本には数多く存在しますが、それと同じようなものでしょう。
このように、男性だけでなく女性たちの間でも「bba」という言葉が浸透しています。男性が親しみを込めて「bba好きだ」と告白すると、女性は「私みたいなbbaよりもいい人がいるよ」と断る、といったやりとりも想像できます。親しみを込めることもできて謙遜することもできる、そんな汎用性の高さに「bba」の魅力は詰まっているのでしょう。