「メーラーデーモン」とは?意味や使い方をメール内容を含めてご紹介

メールを誰かに送った際、メーラーデーモンから突然英語の返事が来て戸惑ってしまった経験はおありでしょうか。実はこのお返事にはきちんと相手にメールを届けるために大切なことが書いてあるのです。この記事では、メーラーデーモンの役割とメッセージ別の対処法を紹介します。

目次

  1. メーラーデーモンの意味
  2. メーラーデーモンからのメールに書かれていること
  3. メーラーデーモンの「罠」
  4. ネット文化としての「メーラーデーモン」

メーラーデーモンの意味

メーラーデーモンとは、一般的には電子メールの配送にトラブルがあった場合、送り主にそれを返信としてお知らせするメールの差出人を意味します。"MAILER-DAEMON"とアルファベット表記されることも多くあります。"Mail Delivery Subsystem"も同じ意味で用いられます。

メーラーデーモンはそもそも特定の個人ではなく、メールを配送するプログラムそのものです。メーラーデーモンからのメールは基本的にプログラムが自動的に作成したものなので、返事をしても意味のあるレスポンスはありません。

しかし、メーラーデーモンからのメールにはどういったトラブルが起きているのかについてのヒントが記されています。英語で書かれてはいますが、ポイントさえ抑えれば簡単に読み解くことが出来ます。

メーラーデーモンからのメールに書かれていること

メーラーデーモンからのメールは英語で書かれていますが、トラブルの原因についての表記はほぼ同じです。つまり、キーワードさえ知っていればそれと一致する言葉を文中から探し出すだけで解決することができます。ここでは代表的なキーワードとその意味、対処法を紹介します。

"unknown"、"not found"、"Invalid"

"unknown"、"not found"、"Invalid"…これらは宛先のメールアドレスが存在しなかった時のキーワードです。この場合、メールアドレスが正しく入力されているかどうかをまず確認しましょう。

さらなるヒントとして、キーワードの前後に"user"や"host"といった語があるはずです。"user"は@の前、"host"は@の後に誤りがあることを示しています。盲点として、メールアドレスの前後に半角スペースが紛れ込んでいたなどというケースもあるようです。

もしどこにも誤りが見つからなかった場合は、そもそもそのメールアドレス自体が存在しない可能性があるので、送りたい相手に正しいメールアドレスを聞きなおすのが良いでしょう。

"exceeds"、"large"

"exceeds""large"といったキーワードが出たら、まず送るメールのデータサイズが大きすぎることを疑いましょう。数メガバイト程度の添付ファイルがある場合は下記の方法を試してみましょう。

  1. 不要な中身の削除
  2. zip形式などに圧縮する
  3. Dropboxなどのファイル共有サービスを利用する
"exceeds"と書いてあっても、メール自体のサイズがそれ程大きくない場合は、受け取り先のメールボックスがいっぱいになっていて受け取れないことが理由かもしれません。文中に"full"、"quota"などの言葉があればその可能性が高いので、相手にメールボックスを整理してもらうようお願いしてみましょう。

"infected"、"virus"

"infected""virus"メールにウイルスが含まれていることを示すキーワードです。これが出たら、添付ファイルなどをウイルス対策ソフト等のチェックにかけ、ウイルスを駆除した上で送信しましょう。念のため、ファイルだけでなくコンピュータ全体もウイルスに感染していないかチェックするのが良いでしょう。

キーワードが見つからない時は…?

上記のキーワードは一部の例に過ぎず、実際にはもっと多くの種類のトラブルとそのキーワードが存在します。これまでの説明では解決しなかった場合は、下記のような詳しいサイトもあるので、参考にしてみてください。

エラーメールの説明(MAILER-DAEMON からのメール)|情報システム課| 東京経済大学
メール送信エラーを知らせる 『MAILER-DAEMON』 | パソコン修理のエヌシステムBLOG

メーラーデーモンの「罠」

メーラーデーモンが基本的に役に立つ存在なのはお分かり頂けたかと思います。しかし、中にはメーラーデーモンを装った迷惑メールなどの危険なものも存在します。

何も送った覚えが無いのにメーラーデーモンからメールが来るなどの場合は、開封せずに捨てるなどの対策をしましょう。

ネット文化としての「メーラーデーモン」

メールを使う人であれば誰でもメーラーデーモンからのメールを受け取る可能性があります。

突然知らない人からわけの分からない英語のメールが届くという不気味さを知っている人が多いからこそ、不穏な雰囲気を醸し出す存在として創作物にも使われるような、文化的な存在としての側面があると言えます。

『メーラーデーモンの戦慄』(早坂 吝):講談社ノベルス|講談社BOOK倶楽部

また、メーラーデーモンを人と勘違いしてやり取りしようとする人も時々いるため、滑稽話の題材になることもあるようです。

昔から存在するシステムであるメーラーデーモンは、良くも悪くも色々なことに使われています。是非その実態を知って、安全に楽しくインターネットを楽しんでくださいね。


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