「慎重」の意味と使い方
「慎重」とは、注意深くふるまい、軽々しい行動をせず、危険をおかさないことです。
【例文】
- この企画書は社長にも提出される重要なものだから、慎重に作成してください。
- 女子高生が1人で夜の歌舞伎町を歩くのは、あまりに慎重さに欠ける行動です。
- テロリストが集うといわれる街に取材にいく際は、くれぐれも慎重を期してほしい。
「慎重」の類語:用心深い
「用心深い」は、軽々しくことを運ばず、注意をはらい、警戒をしつつ物事をなすこと、またそのさまを意味します。「慎重」と同じ意味をもちつつも、警戒の念はさらに深いかたちです。
「用心」とは、「きわめて慎重」に「警戒を怠らない」という意味の言葉であり、その思いが「深い」わけですから、かなり強い注意深さを意味することが理解できます。
「慎重」な人、と評されるとポジティブな誉め言葉にもなりますが、「用心深い」人、となると、若干、神経質でガードが堅い人、というニュアンスを含む場合もあります。
使い方
- 山田君は、石橋をたたいて渡るような用心深さがある。
- 用心深いのも度を過ごすと失礼にあたるよ。
「慎重」の類語:手堅い
「手堅い」とは、行為や物事のやりかたが堅実で、危なげないことを意味します。ニュアンスとしては、派手なスタンドプレーや、一発逆転を狙うような勝負を好まず、地道に失敗しない方法で成功を得ていくようなイメージです。
使い方
- 鈴木君の営業は手堅く、安定して顧客を獲得している。
- ギャンブル好きの彼だが、いつも手堅く勝負するので大負けはしないらしい。
「慎重」の類語:丁寧
「丁寧」は、多義的な言葉ですが、そのどれもに「注意深さ」が含まれる点で、「慎重」と共通点をもちます。
- 念入りに細かい点にまで注意を払うこと。
- 礼節にかなった、心のこもった動作や言葉遣い。
- 忠告などにおいて、何度も繰り返すこと。
「丁寧」の由来は、昔、中国の軍において、警戒や注意を呼び掛けるために用いられた楽器の名にあるということからも、「注意深さ」を表す言葉となっている意味がわかります。
使い方
- レポートの提出に際し、最終的なチェックを丁寧に行った。
- フィアンセの弘美は丁寧なふるまいができる女性なので、上司に紹介する時も安心だった。
- 彼は、丁寧な警告を無視し、警戒区域へ向かっていった。
「慎重」の類語:細心
「細心」とは、読んで字のごとく、細かなところまで心を配り、注意をはらうことです。「細心の注意をはらう」というかたちで用いられることが大変に多い言葉です。
使い方
- 細心の注意をはらってドレスを仕立てる。
- 彼の大胆かつ細心な振る舞いには、多くの人が惹きつけられる。
「慎重」まとめ
「慎重」には、ほかにも「念入り」「丹念」「入念」「綿密」など、多くの類語があります。
慎重ぶりも度が過ぎれば停滞につながりますが、大きく飛躍するためにも、正しい注意深さをもって人生を構築したいものです。