「重複」とは?意味や使い方をご紹介

「重複」という熟語を「正しく」読んでみてください。そんなことは簡単だと思われるかもしれませんが、案外予想とは違っている読み方かもしれませんよ。「重複」の言葉の意味や使い方を説明して、本来の読み方や似ている例を紹介します。

目次

  1. 「重複」の意味と使い方
  2. 「重複」の本来の読み方
  3. 「チョウ」・「ジュウ」読みと意味の違い
  4. 「重複」以外の間違った読みが認められている語句

「重複」の意味と使い方

「重複」(本来の読み:ちょうふく/慣用的な読み方:じゅうふく)とは、同じ物事が2つ以上重なることを言います。

【使い方】

  • あなたの説明は、内容が重複していて回りくどい。
  • 記事の冒頭と3つめの段落は重複しているよ。すぐに書き直して。
  • A君とBさんのレポートの文章が重複している。どちらかがコピーしたことになるね。
  • Excelで重複したデータを削除した。

「重複」の字義

「重」の字義は、ある物の上に同じ種類の物が乗って合わさること、ある物事が起こった時に同じようなことが加わることです。「複」の字義は、2つで1組になる物・2つ以上から成り立つ物事です。

「重複」の本来の読み方

「重複」の読みを『「ちょうふく」というのは間違いでは?』、『「じゅうふく」と学校で習ったのに。』と思う方もいるかもしれません。しかし本来「じゅうふく」は誤った読み方なのです。

現代では誤読がが広まり、多くの人に使われるようになったために、両方とも認められるようになったということです。

一般的に使われる熟語では「重」を「ジュウ」と読むものが多いため、「じゅうふく」と読み間違えられるようになったのではと考えられています。

「チョウ」・「ジュウ」読みと意味の違い

「重」が熟語に使われる時には、「チョウ」もしくは「ジュウ」と読むことがほとんどです。例外もありますが、読み方によって大きく2つの意味合いに分けられます。

「チョウ」と読む熟語

「重」を「チョウ」と読む熟語には、重なる相手を重んじて大事にする人目をはばかることを表す傾向があります。

「重複」はもちろん、相手に敬意を持って大切に扱う「尊重」(そんちょう)や「丁重」(ていちょう)、自ら慎み深く振る舞う「自重」(じちょう)や「慎重」(しんちょう)などが好例です。

「ジュウ」と読む熟語

一方、「ジュウ」と読む熟語には、重いこと、重みを持つことを表すものが多々あります。

「重力」(じゅうりょく)や「重量」(じゅうりょう)、どっしりとした重々しさを表す「重厚」といった単語もありますね。重みを持つという意味では、「重要」(じゅうよう)もあげられます。

「重複」以外の間違った読みが認められている語句

「重複」と同じように間違った読みが広まってしまった熟語も多いです。一部ではありますが、誤用が認められている例を紹介します。

【熟語の読み方の例】

  • 代替(本来の読み:だいたい)…「だいがえ」も可。他の物で代わりをすること。
  • 早急(本来の読み:さっきゅう)…「そうきゅう」も可。急を要すること。
  • 世論(本来の読み:せろん)…「よろん」も可。世間の多数を占める意見のこと。


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