「ペン(pen)」とは?意味や使い方をご紹介

キーボードを叩いて文章を書くことがどんなに増えても、「ペン(pen)」は常にそばにあるはずです。ペンの種類やその用途は様々です。今回は、ペン(pen)の種類やそれぞれの構造、歴史、英語の用例なども交えながら、意味と使い方をご紹介します。

目次

  1. ペン(pen)の意味
  2. ペン(pen)の種類
  3. ペン(pen)の使い方
  4. ペン(pen)の歴史
  5. 英語のpenの意味
  6. ペン(pen)をめぐる格言

ペン(pen)の意味

昔の映像などで、一本の鳥の羽根の先を、おもむろにインク壺にひたしては紙に文字を書く場面を観たことはないでしょうか?その羽根ペンが「ペン(pen)」の起源です。

ペンとは、インクを用いて書く筆記具の総称です。昔は、羽根ペンのように、インクを直接ペン先につけて用いましたが、現在のペンのほとんどは、インクを内蔵する形をとっています。

インクとは

インクとは、紙に文字を書いたり、彩色したりするための、液体・ジェル(染料を含む)のことです。油性と水性の二種類があり、日本で用いられる墨も、水性のインクに含まれます。

ペン(pen)の種類

ペンの種類の例を挙げてみます。

  • インク付けペン
  • フェルトペン・マーカーペン
  • 万年筆
  • ボールペン

インク付けペン

羽根ペン、Gペンなどの、ペン先をインクに浸して書くタイプのペンです。英語のpenは、ラテン語の羽を意味します。

羽根ペンは、鳥の羽根で作られたペンで、通常は羽根の一部をカットして用いますが、成型しなおしたものもあります。世界で最も古いペンといわれ、鵞鳥、雁などの大型鳥の風切羽根で作ったものが最良とされます。

Gペンは、ペン先の中央が割れていて、柔らかいことが特徴です。線の強弱や太さなどのニュアンスがつけやすいため、もともとは英語を書くためのペンでしたが、現在は漫画を描くペンとして最も需要があります。

フェルトペン・マーカーペン

フェルトペンとは、ペン先がフェルト製のもので、マーカーペンとは、ペン先が繊維や合成樹脂製のものを指します。

サインペン、油性マジックペン、ラインマーカー、ホワイトボードマーカー、筆ペンなどが、フェルトペン、マーカーペンに当たりますが、それぞれのペン先の内容はメーカーによって異なる場合があるため、これらを明確にフェルトペン、マーカーペンで区別することはできません。

万年筆

万年筆は、必需品とはいえないペンです。マニアは別として、一般的には一人の人が所有している本数が少なく、持たない人さえ多いのではないでしょうか。

しかし、使えば使うほど持ち手の書き方にペン先が馴染み、「マイペン」と言えるものに変化する楽しみをもつのが万年筆です。

そのぶん、価格も高額なものが目立ちます。インクは、毛細管現象利用か重力利用のどちらかによって、ペン先に供給されます。

ボールペン

ボールペンは、値段も100円くらいからという庶民の味方それでいて、インクは長年退色せず、公的書類への使用も認められる優れものです。

構造は、先端部の回転する小さなボールにインクを付着する形式で、そのボールが名称の由来となっています。

ペン(pen)の使い方

  • メールやSNSでのやりとりが多いだけに、ペンで書かれた手紙は印象に残るなあ。
  • 昔の作家のペン書きの原稿は、推敲のあともわかるし、研究者の宝なんだ。
  • 万年筆はペン先の太さの違いやインクの色の違いで、実に文字に個性が出てくるね。

ペン(pen)の歴史

古代の洞窟壁画などは、棒や枝などを削ったものに顔料をつけた原始的なペンによって描かれていますが、近代的な定義(インクを用いたもの)としてのペンの起源は、必然的に墨やインクの誕生と連動します。

墨は、5000年ほど前に中国で生まれました。したがって、ペンの起源もこの頃に遡ります。様々な古代文明において、植物や鉱物を用いたインクが使われており、たとえば紀元前4世紀の古代インドの古文書などには、インクで記された文字を認めることができます。

4世紀末~6世紀のユダヤ人は、葦の茎をペンとしました。鳥(おもにガチョウ)の羽根が使われだしたのは、中世ヨーロッパからです。

1809年、英国のフレデリック・ウォルシュが万年筆の特許を取得。以降、近代にインク内蔵型のペンが次々と誕生しました。

英語のpenの意味

英語のpenは、カタカナ語のペンよりも多義的です。まったく異なる意味が複数ありますので、主な三種を挙げてみます。

筆記にまつわるペン

  • 万年筆、ボールペンなど、筆記具としてのペン。
  • 文章、文筆、文体
  • 文筆業者・作家
  • (動詞として)書く、著す

囲うことにまつわるpen

  • (家畜などの)おり、囲い
  • おりのなかの動物
  • 刑務所
  • (動詞として)おりにいれる、監禁する

略語のPEN

  • 国際ペンクラブの略語→International Association of Poets,Playwrights,Editors,Essayists,and Novelists

ペン(pen)をめぐる格言

「ペン」を語る時、その実用的な役割とともに見過ごしてはならないのが、「ペン」の持つもう一つの重要な役割です。

それを示す大変有名な諺が、「ペンは剣よりも強し」(The pen is mighter than the sword)です。

(ペンによって書かれる)言論や思想は武力よりも大きな力をもつ、という意味をもち、メディアや報道の存在意義などを語るときなどによく引用されます。

私たちが普段何気なく使用している「ペン」は、単なる筆記用具ではなく、言論の象徴でもあるのです。

「ペンは剣よりも強し」の出典

とはいえ、この格言の起源となった、英国の歴史劇『リシュリューあるいは謀略』(作家リットンが1839年に発表)に出てくる台詞の意味は、現在使われているニュアンスとは異なるものでした。

劇中、登場人物の宰相が、自分の署名はどんな武器よりもまさる、という意味において「ペンは剣よりも強し」と言っているのです。一歩間違えば強権政治にもなりかねない言葉ですね。

その他の格言

現代で用いられている意味に近い言葉が、もっと前の時代に登場しています。いくつかご紹介しましょう。

  • 「聖者のペンより恐ろしい剣はない」(エラスムス)
  • 「ペンの一撃は剣の一撃より深い」(ロバート・バートン)
  • 「剣を持つ多くの者が、鵞鳥(がちょう)羽のペンを恐れる」(シェークスピア『ハムレット』)

これらの格言が示すように、ペンは、常によき世界へと導くための言論の象徴であってほしいものです。


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