「fa」とは
「fa(エフ・エー)」は基本的にある言葉の頭文字を取って略したもので、大文字表記が一般的です。インターネット、工業、英語のスラング、いろんなところで登場しています。
「fa」の意味
「FA」を略す前の言葉として代表的なものを2つご紹介します。ひとつは「Final Answer(ファイナル・アンサー)」。もうひとつは「Factory Automation(ファクトリー・オートメーション)」です。
前者はインターネット用語で主に2ちゃんねるなどの掲示板で使われていました。後者は工業用語です。
「Final Answer(ファイナル・アンサー)」
昔、フジテレビのクイズ番組『クイズ$ミリオネア』で司会者が使っていた決め台詞が「ファイナルアンサー?」でした。
一攫千金を掛けてクイズに挑む回答者に、「その答えで本当にいいんですね?」と最終確認をする司会者の独特な表情と口調は当時かなりインパクトがありましたが、これを由来にインターネットでも「ファイナルアンサー?」が「FA」と略されて使われるようになりました。
ある一つの話題について結論を提示するとき、「つまり○○が結論ってことでいいよね?」=「つまり○○でFA?」というように使います。
また「○○で間違いない」=「○○でFA」という風に、自分自身の考えを主張するときにも用いられます。
「Factory Automation(ファクトリー・オートメーション)」
もうひとつ、「FA」と言えば「ファクトリー・オートメーション」です。「コンピューターによる工場の生産システムの自動化」を意味しています。
例えば、ある鶏肉加工の専門業者では、それまで人間しかできなかった一羽の鳥をもも肉や胸肉などの部位毎に切り分ける仕事を、機械に任せるようになりました。鳥のデータを瞬時に読み取って分析し、一羽ごと適切に切り分ける事ができる機械です。
これが導入されたことで生産効率が飛躍的に向上し、人件費・人的ミスの削減と、切り分け作業による怪我などの労災が激減する効果がありました。
このように、人の手作業による仕事を機械に移行していくことが「ファクトリー・オートメーション」です。テレビなどで工場見学の様子が取り上げられているのを見ると、大小いろんな機械が驚くほど細かな動きをしていますが、ああいった光景もこの「FA」の結果です。
「fa」の使い方
「FA」が何を意味しているのかは文脈によって判断する必要があります。
- 結局カワイイは正義ってことでFA!
- FAはもう死語ってことでFA?
- FAを導入した事によってこの会社は生産効率を飛躍的に向上させました。
いろんな「fa」
簡単にですが、「FA」の他の事例をご紹介します。
野球選手が、どの球団とも契約する権利を持つこと。「FA制度」「FA権」などという言い方をします。
最近は会社で社員が自分自身を希望の部署に売り込んで異動・転籍を可能にする「社内FA制度」を導入している会社もあるようです。
もう一つ、こちら「FA」に「Q」が加わりますが割と頻繁に目にしますのでピックアップしました。
直訳すると「頻繁に聞かれる質問」ですが、要するに「よくある質問とその回答」のことです。企業のホームページなどでは、問い合わせが想定される内容や、実際に問い合わせが多かった内容を一問一答形式などでまとめて、誰でも閲覧できるようにしています。
英語の「fa」
ここまで「FA」の日本での事例を見てきましたが、海外ではどうなのでしょう?日本のネットスラングのように、英語圏でもスラングとして使われているものをご紹介します。
意味:全く何もしない・何もない
こちらイギリス独特のスラングです。F.A.はふたつの言葉の頭文字だと言われています。ひとつは「Fuck All(卑語:何も~ない)」、もうひとつはFanny Adamsです。
「Fanny Adams」とは
Fanny Adams(ファニー・アダムス)は19世紀半ばに殺害された8歳の少女の名です。遺体は無残にも首を切られ、下半身はついに見つかりませんでした。そして事件から数年後、英国海軍にとんでもなくマズイ食用缶詰が輸入されました。
そのあまりの不味さに「これは見つからなかったファニーアダムスの遺体の一部に違いない」というブラックジョークが生まれ、「価値のないもの」を「sweet Fanny Adams(可愛いファニーアダムス)」と言うようになり、転じて「何もしない」という現在の使い方になったようです。
「Sweet F.A.」の用例
- I know sweet F.A. about surgery(私は外科に対して全くなにも知らない)
- What happend while I was away? - Sweet F.A.(私がいない間何があったの?‐何もないよ)