「やじうま」とは
「やじうま」は、漢字では「野次馬」や「弥次馬」と表記されます。この言葉は、二つの意味をもっています。
- 「火災や事故などの現場に集まる人。自分とは無関係のことに興味を示して、騒ぎ立てる人。」
- 「暴れて馴らしにくい馬。父馬。老いた牡馬」
1はたとえば、火災などの事故の現場に集まる人などを指して使います。2についてはあまり知られていないのではないでしょうか。
「やじうま」の例文
- 駅前の雑居ビルから火災が発生した。あっという間に大勢の人々が集まったが、ほとんどがやじうまであった。
- 友だちが彼女とデートをするというので、やじうま根性をだして見に行った。
- 消火活動に支障をきたすので、やじうま気分で集まることはやめていただきたい。
「やじうま」の語源
「やじ」は「ある言葉が変化したもの」
「やじうま」の「やじ」は、「おやじ」という言葉が変化したものといわれています。つまり「やじうま」の語源は「おやじ馬」だということです。
「おやじ馬=父馬。年老いた牡馬。暴れて馴らしにくい馬」ですから、冒頭でご紹介した「やじうま」の2の意味が原義なのです。
「やじうま」の意味の変遷
本来は「おやじ馬」を指す言葉だった「やじうま」。しかし、「おやじ馬」は仕事をせずに、役に立たないため、転じて「無責任」→「むやみに騒ぎ立てる」という意味をもつようになりました。今では、こちらの意味での使われ方が主流となっています。
「やじうま」から派生した語
「やじうま」から派生した言葉に「やじ」があります。「やじ」とは、「やじること。また、その言葉。やじうまの略」です。
「やじる」は「やじ」を動詞化した言葉で、「人の言動に非難やからかいの言葉を浴びせること。味方の応援のために、相手の言動を妨害し、あざけりはやしたてること。」を意味します。
「やじうま」の英語表現
「やじうま」の英語表現では、onlookerやcuriousが主となっていますが、うわさ好きの表現として、gossipyも使われています。英語での表現は以下のとおりです。
- He is just an onlooker(彼はやじうまです)
- I went with an actor just out of curiosity(やじうま根性で映画俳優についていった)
- You will find gossipy people(ゴシップ好きの人がいる)
情報ワイド番組『やじうまテレビ』
『やじうまテレビ』は、通称『やじテレ』として、テレビ朝日系列で、2010年4月から2013年9月まで放送されました。
早朝からの放送で、お天気、ニュースや芸能情報などを中心として、中でも『やじおとうまこの星占い』は人気を得ました。現在は番組名が変わりましたが、同様の内容で放送されています。