「好意」の読み方
まず「好意」は、「こうい」と読みます。訓読みで「好」は「す(き)」や「この(み)」と読む字です。どちらの漢字も小学校では、四年生あたりまでに習います。
「好意」の意味
「好意」には、以下の二つの意味があります。
- 相手を好ましいと思う気持ちや、慕わしい気持ちのこと。
- 親切な気持ちのこと
中でも1の意味は、たとえば家族や友人に対する「好ましい」だけではなく、恋愛的な「好ましい」も含みます。
それぞれの字について、「好」は好ましいことの他にも、望ましい、仲睦まじいなどの意味を持っています。一方の「意」には、思いや心などの意味があります。
「好意」の使い方
「好意」は名詞に分類され、「好意を~」や「好意に~」などのように使われます。また2の意味では、「ご好意」という丁寧な形でもよく使われます。他には「的」と組み合わせた、「好意的」という言葉があります。
好意:好ましい気持ちのこと
【例:彼は彼女に、好意を寄せている】
これは1の意味で使っていて、「好ましいと思う気持ちを寄せている」や、「彼は彼女を慕っている」と言い換えられます。
ただこの例文では、どんな「好ましい」か分かりづらいですね。ハッキリと区別するのでしたら、「友人として好意を寄せている」や、「恋愛的な好意を寄せている」という感じで表せます。
似たような使い方としては、「密かに好意を抱く」や「彼に好意を持つ」などの表現があります。
好意:親切な気持ちのこと
【例:彼のご好意に甘える】
これは2の意味で使っていて、「親切な気持ちに甘える」と言い換えられます。もしくは「ご好意」は丁寧な表現なので、ニュアンス的に「親切な気持ちに甘えさせて頂く」の方が適切かもしれません。
似たような使い方としては、「好意を無にする」という表現があります。これは「その親切な気持ちを無駄にする」という意味です。ここでの無駄にするとは、たとえば相手の親切心からの行動を、断ったりする感じです。
「好意的」とは?
「好意的」とは、好意を持っていることが示される様子を表します。この言葉は「好意的な態度」や「好意的な対応」、「好意的に接する」などのように使われます。「好意」は気持ち、「好意的」は様子なので、割とニュアンスが違っていますね。
「好意」を表す英語
「好意」を表す英語には、「favor」、「like」、「love」などがあります。まず「favor」には好意の他にも、親切などの意味があります。「好意」における2の意味に近いです。
次に「like」は、好むことなどを表します。こちらは「好意」の1の意味に近いです。最後に「love」は、愛情などの意味を持っています。よって恋愛的な「好意」を示すのなら、「love」が適切かと思います。
「好意」と「厚意」の違い
「厚意」という、「好意」と同じ読み方の言葉があります。「厚意」とは、思いやりの厚い気持ちを表し、他人の行為に関して使われます。
意味が似ているので紛らわしいのですが、「好意」は好ましいという気持ちや、親切心という感情に重点が置かれています。一方の「厚意」は、その行動に重点が置かれています。
たとえばビジネスにおける思いやりのある行動は、相手が好ましい好ましくないに関わらず、義務的に行うことがあるかと思います。利益のためだとか、理由は色々です。そういう行動を、「厚意」と表します。そう考えると、「好意」とは少し違っていますね。
「好意」の類語
「好意」の類語には、「好感」や「好情」などがあります。
「好感」について
「好感(こうかん)」とは、好ましいと思う感情、良い感じのことです。この言葉は「彼には好感が持てる」のように使われます。
「好情」について
「好情(こうじょう)」とは、人に対する良い感情、好意のことを表します。使い方は「好意」や「好感」と似たような感じで、「好情を抱く」などのように用いられます。
「好意」の対義語
「好意」の対義語としては、「敵意(てきい)」が挙げられます。「敵意」とは、敵対しようとする心のことや、害を加えようとする心のことです。この言葉は「敵意を抱く」や「敵意を持つ」のように使われます。