夢とは?
「夢」は次の意味で使われます。
- 眠っている間にみる幻想。
- 将来実現させたいこと。
- 非現実的な妄想。
- 儚いもののたとえ。
- 二次創作や名前変換小説などの俗称。
夢:眠っている時に見る幻想
「夢」といえば真っ先に思い浮かぶのが、眠っている時に見る「夢」ではないでしょうか。実際には起こりそうにないことや、ありえないようなことさえも起こる荒唐無稽な幻想です。起きている時に見ると「白昼夢」と名前が変わります。
「夢」には潜在意識や感情が関係しているといわれ、いろいろな研究がおこなわれています。その結果、意外な事実もわかってきています。たとえば、「夢」は内容や人に関わらず1~2時間くらいの長さだとか、色の有無は育った環境が関係するとか。
この「夢」の現実離れしているところや、起きたら痕跡もなく消えてしまうところは、他の用法でも関係してくるポイントです。
夢:将来実現させたいこと
意味
誰もが一度は聞かれたことがあるだろう「将来の夢」。この場合の「夢」は理想や希望、目標といった意味です。キング牧師の「私には夢がある」もそうですね。
「夢」は目標などの類語に比べると、あいまいで頼りがいがない、実現する見込みが薄いといったニュアンスの漂う表現です。その分、より大きくて偉大なことに使います。キング牧師なら人種差別の撤廃ですね。
使用例
- 夢を忘れた時、人はおっさんになる。
- この国が平和になって、みんなが笑いあえる日を夢見ている。
- 少年たちは将来の夢を楽しそうに聞かせてくれた。
夢:非現実的な妄想
意味
眠っている時にみる「夢」は現実には起きそうもないことばかりですよね。そのため、「夢」は非現実的な妄想という意味でも使われます。「まるで夢みたい」や「ゆめかわいい」などもこの意味ですね。
使用例
- 夢のような時間を過ごす。
- このままいけば社長のイスも夢ではない。
- 夢見る少女時代も過ぎてしまった。
夢:儚いもの
意味
人の夢と書いて儚い。いつかはさめる「夢」は儚いもののたとえにも使われます。西洋絵画でいうところの「ヴァニタス」、儚さの象徴です。他にもシャボン玉やろうそくなどが同じように儚さを表します。
東洋でも、織田信長が「人間五十年、下天(げてん)の内をうらぶれば夢幻のごとくなり」と歌っていましたね。幻も蜃気楼のように消えてしまうもののたとえです。
使用例
- 初恋は実らないというけれど、夢のように消えてしまった。
- うたかたの夢とわかっているけれど、思慕の念を抑えられない。
- 人の世などゆめまぼろし。やりたいように生きたもの勝ちだ。
夢:創作物のジャンル
意味
webの発達で新たにできたジャンルがあります。「夢小説」や「ドリーム小説」というジャンルです。一次創作、二次創作で大きく分かれます。
完全オリジナルの一次創作では、主人公の名前を変換して、あたかも自分が主人公になったかのように読んでいける小説のことを指します。これらの小説は名前を変換できることから「名前変換小説」とも呼ばれます。
二次創作でも見られるジャンルで、原作に登場するキャラクターと原作には登場しないキャラクターとの交流を楽しめます。この場合、名前を変換できる場合とできない場合の両方あります。これらの作品は女性向けが多いことから、愛好者を「夢女子」と呼ぶようです。
使用例
- 夢漫画…原作に登場しないキャラクターとの交流を描く二次創作漫画。夢小説の漫画版。
- 夢絵…同様の二次創作のイラスト。
- 夢向け…夢女子向け。
夢の類語
理想
「理想」は「夢」と同じく、実現させたい願い事を指します。「夢」と同じく実現する可能性が低いことに使われます。「夢」との大きな違いは、「理想」が考えられるうえで最高のもの、完全なものを表すという点です。
目標
「目標」はそこに近づけるように、たどり着けるように意識する目安のことです。これくらいなら達成できそうという実現可能な目途が「目標」です。
「夢」や「理想」が実現の可能性をほぼ考慮しないのに対し、可能な水準で考えるのが「目標」。ここが最大の違いです。