「断続」とは?意味や使い方をご紹介

「断続」という言葉をご存知でしょうか?「断続的な痛み」「断続的に降る雨」など、「断続的」という言い方で耳にしたり、使ったりすることが多いのではないでしょうか。「断」と「続」は対語ですね。ここでは、「断続」の正しい意味や使い方をご紹介いたします。

目次

  1. 「断続」とは
  2. 「断続」の使い方
  3. 「断続」の類語
  4. 「断続」の対語
  5. 「断続」のまとめ

「断続」とは

「断続」は「だんぞく」と読み、「(ものごとが)途切れたり、続いたりすること」を意味します。

「断続」の「断」は、音読みで「ダン」、訓読みで「た(つ)」「ことわ(る)」などと読み、斧で、ずばりと糸の束を断ち切ることを表しています。転じて、「断ち切る」「ぱったりなくなる」などの意味があります。

「断続」の「続」は、音読みで「ゾク」、訓読みで「つづ(く)」「つづ(ける)」などと読み、「断絶しないように糸でつないで、あとからあとから続くこと」を表します。転じて「絶えずに続く」「すじが途切れぬように続ける」などの意味があります。

このように、「断」と「続」は、正反対の意味を持つ漢字ですので、「断続」は対語が組み合わされた二字熟語ということになります。

「断続」の使い方

「断続」は名詞ですが、「断続する」と動詞形で使われたり、「断続的に」と形容動詞の連用形で使われたりします。

「断続的」の「的」は、名詞に付けることで、「~のような」「~の性質をおびた」「~の状態である」などの意味を表します。したがって、「断続的に」は、「途切れたり、続いたりするように」という意味合いです。

【例文】

  • 断続する眠りが、私を夢と現実の間(はざま)に陥れた。(途切れ途切れに続く眠り)
  • 強風と断続して降る雨で、彼らの体力は奪われた。(途切れたり続いたりして降る雨)
  • どこからか、カン、カン、カンと断続的に聞こえてくる音は、大工の打つカンナの音だろうか?(途切れたり続いたりするように聞こえてくる音)

「断続」の類語

「断続」と似たような意味合いの言葉に「間欠(かんけつ)」があります。「間欠」は「一定の間をおいて、起こったりやんだりすること」という意味です。

「間欠泉」(周期的に噴き出す温泉)や「間欠ワイパー」(一往復振れた後に、一定時間停止するワイパー)などは、ご存知ではないでしょうか?

「断続」と「間欠」の違いは、「断続」が、途切れたり続いたりすることが、必ずしも規則的ではないのに対して、「間欠」は、一定の間隔で規則的に繰り返すということです。

【例文】

  • 朝起きが苦手な私は、アラームが間欠して鳴り続けるように設定した。
  • 昨夜、母は間欠的な腹痛を訴え、救急病院に搬送された。

「断続」の対語

「連続」には、「いくつかのものが、つらなって続く」「ある状態が続く」などの意味があります。

  • 彼は失敗の連続に挫折することなく、ついに新商品を開発した。
  • 母校は、最終回の2打席連続ホームランで、劇的な逆転優勝を遂げた。

「継続」には、「今までの物事が引き続き行われること」「今までの物事を続いて行うこと」などの意味があります。
  • 彼が競技を継続するためには、スポンサーが必要だった。
  • 彼らは休憩を取らずに審議を継続した。

「継続」が一本の糸のように途切れず続くのに対して、「連続」は数珠つなぎのように区切りある物事が連なって続く印象です。

「断続」のまとめ

私たちの日常生活は、「断続音」で溢れていますね。電気製品のアラーム音、自然現象の音、車・人・動物などの生活音など、無意識に聞き流していることが多いのではないでしょうか?

時には耳を澄ませて音を意識し、「断続」という言葉を思い起こしてみてはいかがでしょうか。


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