「碧」の意味
「碧」とは、青みがかった緑色を表す14画の漢字です。訓読みで「あおい」「みどり」、音読みでは「ヘキ」「ヒャク」となります。また、名乗りには「あおい」「きよし」「たま」があります。
「碧」の由来
「碧」という文字をそれぞれのパーツに分解すると、「王」「白」「石」の3つで構成されています。
- 王……元々は玉で、宝石という意味を持つ。
- 白……光り輝くさま。
- 石……ずばり石そのもの。
この3つの言葉が重なり合うと、光り輝くような綺麗な石を表します。さらに「碧」が持つ意味を付加すると、碧色の宝石となります。
碧色ってどんな色?
16進数カラーコードの#007F89が碧色(へきしょく)と呼ばれているもので、ひと言でいえば強い青緑色です。
そして、この色は「碧玉(ジャスパー)」という宝石を指していて、その中でも「緑碧玉」が碧色の元になっています。
碧玉とは?
石英という鉱物の結晶が集まって出来ている宝石の一種です。酸化鉄や水酸化鉄、雲母などの不純物が入っているため不透明な宝石で、その含有具合によって色が変化します。赤碧玉、緑碧玉、黄碧玉などとてもカラフルな種類があり、3月の誕生石にもなっているブラッドストーンも碧玉に含まれます。
産出地は様々ですが、日本では新潟県佐渡地方の「赤玉」、島根県松江市玉造の「玉造石」、青森県津軽地方の「錦石」が有名でしょうか。
こういった碧玉は古くから世界中で使われていて、日本では弥生時代から古墳時代の曲玉(まがたま)や管玉(くだたま)といった装身具、車輪石などの実用品が出土し、海外では古代エジプト時代より装飾品などに用いられてきました。
「碧」の関連語
青と緑が合わさったような言葉なので、関連語も多く存在します。その中でも、特に目にしやすいものをご紹介します。
- 碧玉(へきぎょく)…石英の結晶で出来た不透明な石。
- 碧眼(へきがん)…あおい色の目、欧米人の目。転じて、西洋人を指す。
- 紺碧(こんぺき)…やや黒みを帯びた青色。紺碧の空などと表現される。
「碧」の使い方
近頃は人名に「碧」という文字が使われることがよくあります。赤ちゃんの名付けランキングでも上位をキープし続けていますが、いったいなぜこれほど人気が高いのでしょうか。その理由を3つのポイントにしぼって解説していきます。
- 「碧」の意味が優れている
- 「碧色」からの連想
- 「あおい」という音の響き
上記3つのポイントから、「碧(あおい)」という言葉が人名によく使われています。「碧」に何か一字付け足すだけでも受け取る印象は変わりますので、色々なものを考えてみてくださいね。