「強いられているんだ」の意味
「強いる」には、「相手の意思を無視して、自分の意のままに物事をおしつける。強制する。」という意味があります。したがって「強いられているんだ」は、「自分の意思が無視されて、相手の意のままに物事を押し付けられている。強制されている。」という意味のフレーズです。
「強いられているんだ」の語源
「強いられているんだ」という言葉は、ネット上でネタとしてよく用いられます。では、どのようなことがきっかけでこの言葉がネタとして扱われるようになったのでしょうか。
イワーク・ブライアの名言
事の発端は、『機動戦士ガンダムAGE』というアニメです。このアニメは、SF作品でありながら、SF作品にはないような変わった要素があることで元々話題になっていました。このアニメの登場人物の中に、イワーク・ブライアという人物が登場します。
彼は、内戦のせいで自分たちがスラム街で貧しい生活を送らざるを得なくなったことに、強い怒りを覚えている正義感にあふれた人物です。その憤りを表現したセリフが、「強いられているんだ」です。
それまで『機動戦士ガンダムAGE』には、一部のシーンを除いてシリアスな場面があまり登場しなかったため、この「強いられているんだ」という発言が視聴者の印象に強く残りました。以降このセリフは、ネット上でネタとして広く用いられるようになりました。
「強いられているんだ」の使い方
「強いられている」という言葉自体は「強制されている」という意味ですが、ネタとして用いられる際には必ずしも言葉どおりの意味とは限りません。
例えば「俺達はシメのラーメンを食うことを強いられているんだ!」と言う場合、「強制」というよりも「せざるを得ない」というニュアンスが強くなります。このように、本当は自分の意思で拒否できるような内容を、「強いられている」というフレーズを使うことでコミカルに責任転嫁するわけです。
「強いられているんだ」の類義語
「強いる」の類義語には「無理強いする」「押し付ける」「強制する」などがあります。例えば、「やつらに貧しい生活を強いられているんだ」を前述の類語にそれぞれ直すと、次のようになります。
- 「やつらに貧しい生活を無理強いされているんだ」
- 「やつらに貧しい生活を押し付けられているんだ」
- 「やつらに貧しい生活を強制されているんだ」