「モブ」の意味
「モブ」の意味
- 「モブ(mob)」は、「群衆」「大衆」などを指す言葉で、実写映画やドラマでいえば、エキストラの人たちです。
- ゲームにおいては、プレイキャラクタ(ユーザが操作するキャラクタ)以外の登場人物モンスターなどを指します。群衆という意味の「モブ(mob)」にも通じますが、動く物や人(Moving OBject/Mobile OBject)を表します。
「モブ」の語源
群衆や大衆を表す「モブ」は、英語の「mob」が語源です。
- 可算名詞ならば「野次馬、暴徒」などの意味です。類義語の「crowd」が「沢山の人たちが密集する群衆」を表すのに比べて、「無秩序な群衆」というニュアンス。複数形で使う場合は、「群れが複数存在する」ことを表しています。
- 「the mob」とすると、軽蔑を含む表現で「理性的でない大衆」「有象無象」を指します。
- 動詞としては、「群れをなして襲う、殺到する」という意味です。
「モブ」の使い方
- このアニメはモブの描き込みに手が込んでいる。
- モブシーンにまで力の入っている映画は見応えがある。
- 出先でフラッシュモブが始まってびっくりした。
「モブ」を含む、気になる言葉
「スマートモブズ」
スマートモブズ(Smart mobs)とは、「ネットワークで繋がった新しいタイプの群衆」のことで、ハワード・ラインゴールドが著書『スマートモブズ-<群がる>モバイル族の挑戦』で示しました。
モバイル通信機器を持ち歩くことで、人々がネットワーク化され、従来であれば集団になり得なかった状況でも、迅速に協調行動を取ることができるようになったことで出現した新しい群衆です。
この新しい群衆は、フラッシュモブに代表されるように、リアルな行動を生むことも。
なお、単数形でモブ(mob)とした場合はその概念を、複数形でモブズ(mobs)とした場合はそれら集団の全体を指しています。
「フラッシュモブ」
「フラッシュモブ(flash mob)」は、「インターネットや口コミでの呼びかけで、一般人の振りをして公共の場に集まった人々が、突然演奏やダンスなどのパフォーマンスを行い、終わると何事もなかったかのように解散する」行為のことです。
街中で人々が突如として踊りだす「ダンスフラッシュモブ」の略称として使う場合もあります。
「モブ顔」
もともとは漫画やアニメのその他大勢のような、「メインになりそうもない顔」のことでしたが、「その他大勢」でも場面の雰囲気を作り上げる役割を持つだけに、却ってこだわりを持って描かれたり、シーンによって描かれる人物にキャラクタ性が加わります。
結果として、モブ顏が好きという方も。
モブ顔が好きなので黒髪スーツモブ顔キャラ漫画描きました。全4枚 pic.twitter.com/wLGN66sJfw
— のくら (@riman114) December 27, 2016
「モブキャラクター/モブキャラ」
「モブキャラクター(mob character)/モブキャラ」は、漫画やアニメにおける、名前やセリフのない群衆のことで、実写の映画やドラマでのエキストラにあたります。
通行人や軍勢など、そのシーンの雰囲気を作り上げるために描かれる人たちなので、「背景キャラ」とも言われます。また、メインキャラクターでありながら影が薄い人(薄くなった人)を揶揄して「モブキャラ」と呼ぶこともあります。
言葉が広く浸透してきたため、アニメなどに限らず、「地味な端役」というマイナスのニュアンスで使われることもあります。
「モブサイコ100」
『モブサイコ100』(もぶさいこひゃく)は、ONE作の漫画。超能力者の中学生、「モブ」こと影山茂夫が主人公の青春サイキックストーリーです。
2012年から連載され、2017年に完結。第62回小学館漫画賞(少年向け部門)受賞、2016年にはアニメ化、2018年にはNetflixにてドラマが配信され、同年に舞台化もされた人気作品です。
「モブシーン」
モブシーン(mob scene)は、演劇や映像作品や漫画で群衆が登場するシーンのこと、モブキャラが登場するシーンのことです。
作り手にとっては、雰囲気を伝えるための大切なシーンですが、手間のかかるシーンでもあります。
また、読み方は同じでも、『mOBSENE』は、マリリン・マンソンのアルバム『ザ・ゴールデン・エイジ・オブ・グロテスク』に収録されている楽曲です。
「モブ」の意味や使い方まとめ
「モブ(mob)」は、「群衆」「大衆」を意味する言葉ですが、マイナスのニュアンスで「有象無象」「その他大勢」と使われることもあるので、使うときには注意が必要です。ただ、「モブ顔」や「モブキャラ」が良い意味で注目されることがあるように、「モブ(mob)」といっても一派一絡げにできないようです。