映画・演劇における「キャスティング」の意味とは?
キャスティングとは、映画や演劇で俳優に役を割り当てることを意味する言葉です。英語ではcastingとつづり、配役と訳されることもあります。
さらに、現在ではテレビ番組やイベント等に出演する芸能人・タレントを選出する作業もキャスティングと呼ぶことがあるので、注意が必要です。
映画や演劇がヒットするかどうか、番組やイベントが成功するかどうかは、このキャスティングによるところも大きく、けっして軽視できません。
そして、この重要な仕事を専門に取り扱っているのが、キャスティング会社です。どのようなタレントにどんな役割を依頼するか、スケジュールの調整やギャラをいくらにするのかなど様々な仕事を担います。
キャスティングの語源とは?
キャスティングは、英語のcast(キャスト)が派生してできた言葉です。キャストは、動詞としては「役を割り当てる」という意味を、名詞としては「出演する俳優たち」を表します。
「オールスターキャスト」といえば、花形俳優が総出演している様子を表す言葉でした。それが、転じて飲食店などで人気メニューやトッピングの「全部入り」という意味でも用いられるようになりました。
また、某有名テーマパークでは、そこで働く従業員のことをキャストと呼んでいます。これは、お客様をもてなすスタッフが、キャスト(=役者)として共に夢の舞台を作り上げるようにとの思想によるものです。
また、キャバクラで働く女性がキャストと呼ばれるのも同じような理由によるものかもしれません。
「キャスティング」を用いた例文
それでは、キャスティングを用いた例文をいくつか確認してみましょう。
- 「あの映画、すごく良かったね。」「うん、あんなキャスティングは二度と見られないよ。」
- 「今回の舞台は期待できないかな。」「話題性だけでまったくのミスキャスティングだもん。」
1の例文では、映画が豪華俳優陣に支えられて成功裏に終わったことを示唆しています。それに対して2の例文は、話題性はあるものの実力がともなっていなかったり、役者の持ち味と配役が合っていなかったりする様子がうかがえる内容です。
釣り用語としての「キャスティング」の意味とは?
キャスティングには、もう1つの大きな意味があります。それは、釣り用語としてのものです。釣りでルアーや仕掛けを狙ったポイントまで飛ばすことをキャスティングといいます。
また、キャスティング自体が一つのスポーツとして認められているのも特徴です。日本国内外には、れっきとしたスポーツキャスティング連盟が存在しており、キャスティングの普及活動や大会運営に努めています。
釣果を上げるためには、キャスティングの技術が必要不可欠です。いくら良い釣具を揃えたとしても、魚があまりいないところに投げ入れては意味がありません。
そして、このキャスティング技術を向上させるには、一にも二にも練習あるのみです。現在では、書籍やウェブサイト上にさまざまな練習法が紹介されています。
それらを参考に、自分にあった方法を実践していくのがよいのではないでしょうか。
「釣具のキャスティング」とは?
「釣具のキャスティング」は、全国に50店舗以上を展開する大手の釣具販売店です。赤・白・青のトリコロールカラーで描かれた魚のトレードマークが、人々の目を引きつけます。
現在ではECサイトも手がけており、全国どこからでも注文することが可能です。また、楽天市場やYahoo!ショッピングを通じて、ポイントを貯めながら購入することもできます。
ビジネス用語における「キャスティング」の意味とは?
ビジネス用語としても「キャスティング」という言葉が用いられることがあります。しかし、それは「バックキャスティング」や「フォアキャスティング」といった合成語としてのものです。それぞれをもう少し詳しく見ていきます。
「バックキャスティング」とは?
「バックキャスティング」とは、企業や個人の「将来あるべき姿」を想定し、そこから足りないものや課題を考えていく手法です。つまり、未来を基点にして問題の解決策を練っていきます。
「フォアキャスティング」とは?
それに対して、現在を基点に問題を解決していこうとするも思考法を「フォアキャスティング」と呼びます。過去の実績を基に、現在できることを積み上げていって問題の解決を図ろうとするところが特徴です。