「プチプラ」とは?
「プチプラ」とは、「プチ(petit、フランス語で小さいという意味の言葉を日本語読みしたもの)」と、「プライス(price、英語で価格という意味の言葉)」を組み合わせた造語の略で、値段が安いことを表した言葉です。
多くは女性用のファッション関連や雑貨、化粧品などの分野で使われています。
ただ、安いだけでなく、「安いけれど品質は良い」「安いけれどかわいい」「安いけれど効果がある(化粧品など)」というように、価格以上の価値がある場面で肯定的に使われます。低価格ではあるけれどそれだけの価値しかないものには、一般的に「プチプラ」という表現はされません。
2010年ころから広まった言葉で、とくに若い女性にはよく使われる言葉です。流行語の一つなので、改まった場面では使わないほうがよいようです。
「今日のコーディネート、ステキね!」
「ありがとう!でも、服も靴もプチプラだから、バイト代でじゅうぶん買えたの!」
などのように使います。
「プチプラ」の値段とは
「プチプラ」が具体的にいくらくらいの商品を指すのかについては、明確な決まりがあるわけではありません。「値段が安い」と思う金額は人によって違ってくるからです。
ただし、一般的には、化粧品なら1000円~2000円くらいのものが「プチプラ」とされているようです。これは、学生から社会人くらいまでの年齢の女性が使うような価格帯での表現です。
「プチプラ」を使った言葉
プチプラファッション
プチプラの洋服やファッション雑貨などのことを広く指すようです。プチプラファッションを扱うブランドをプチプラブランドと呼ぶこともあり、実際の店舗だけでなく、通信販売でも多くのプチプラブランドを見つけることができます。
プチプラコーデ
コーデはコーディネートの略で、プチプラの洋服や雑貨(プチプラファッション)でのコーディネートのことをプチプラコーデと言います。女子中高生だけでなく、主婦などにも注目されていて、10代から60代以上まで、年齢別のプチプラコーデを紹介したブログなども人気を集めています。
プチプラコスメ
コスメはコスメティックの略で、化粧品のことを指します。プチプラコスメは値段が安いので、普段は使わないような色合いのアイシャドウや口紅などのカラーを気軽に楽しむことができます。
また、ドラッグストアや、美容関係のグッズや雑貨などを幅広く取り扱っているバラエティーショップなどで手軽に購入することもできます。アイシャドウや口紅だけでなく、ファンデーションなども安ければ1000円未満の商品もそろっていて、対象とする年齢層も幅広くなっています。
プチプラコスメに対して、デパートで購入する高めの価格のコスメティックを「デパコス」と呼ぶこともあります。
「プチプラ」がはやる理由
不況の影響
現代の若者は、お金を使うことに対する考え方が堅実です。長引く不況のため収入も少なく、無駄なものにはお金を使わない節約志向の若者が増えています。
バブルのころなど、景気が良かった時代には、若者でも高級なブランド物を身に着けていた人が多くいました。ですが、現代はブランド物であることにはそれほど執着しないで、安いけれど良いものを探すようになっています。
デフレが進み、ファストフードなどでもどんどん値段が下がってきています。100円ショップやリサイクルショップなども増加し、安い価格でも品質が良いものを簡単に手に入れることができるようになりました。
ファストファッションの浸透
最近は、ファストファッションのブランドが増えてきています。「プチプラファッション」として、このファストファッションの商品が取り上げられることも多いようです。
「ファストファッション(fast fashion)」とは、流行を取り入れながら価格は安く抑え、大量生産した洋服を短いサイクルで販売するブランドのことを言います。早くて安く食べられる「ファストフード(fast food)」から来ていて、2000年代半ばころから使われるようになった言葉です。
手ごろな価格でトレンドのファッションが楽しめるため、ファストファッションはあらゆる年代に受け入れられています。