「リクスー」とは
「リクスー」は「リクルートスーツ」の略です。就職活動の際に着る、色・デザインが控えめなスーツのことです。
「リクルート」とは
「リクルート」は英語の「recruit」をそのまま取り入れたものです。社員、会員を募集することです。また就職活動のことです。募集する企業側もリクルートしており、応募する側もリクルートしていることになります。
なお就職・転職サイトの運営事業をしている「リクルートという企業」もあります。
「リクスー」のポイント
「リクスー」の着こなしや「リクスー」を使った就職活動にはいくつかのポイントがあり、その内3つをご紹介します。
まず、2着以上を用意することです。就職活動は過密な日程になることがあり、クリーニング等に出すのが難しい場合があるためです。
2つめはコンビニや100円ショップなどで売っている小型の裁縫セットを携帯しておくことです。ボタンがとれたりした場合に、慌てずに済みます。
3つめは女性の場合は替えのストッキングを用意しておくことです。女性は「スカートかパンツか」で悩む場合が多いようですが、一般的には「どちらでもかまわない」と考えられています。
その他、以下のような情報が参考になります。
<参考ページ>
『リクルートスーツをしっかり着こなそう』(リクナビ)
https://job.rikunabi.com/media/midashinami/recruitsuit/
『女子学生のマナーの本音』(マイナビ)
https://job.mynavi.jp/conts/2019/tok/p/1317/
「リクスー」論争
「リクスー」については長い間、批判や論争があります。典型的なものには「就職活動でみんなが同じ服装なのは気持ち悪い、異常」といった意見があります。「リクスーが個性をなくす」といった意見もあります。
就職活動に「リクスー」を必須としない試みもあります。有名なものはソニーが2014年卒(2012年時点の大学3年生)から「服装自由」を掲げたことです。また合同企業説明会などでも「服装自由」としているものは多くあります。
しかし「服装自由」には問題もあります。
「服装自由」の問題点
例えば「では、何を着ていけばいいのか?」が分からず、むしろ就活生の負担が増えることです。また自由になったことにより「服装の競争」まで起こり、不必要に華美になったり服装にお金をかけたりする可能性もあります。
他には「服装自由といいつつ、みんなリクスー」という状況が生まれていることです。実際に合同企業説明会などはほとんどが「リクスー」です。このような状況だと「リクスー」でない自由な服装は、悪目立ちする可能性があります。
さらに自由といいつつ「スーツが常識」と考えている企業や人事担当者がいることです。ソニーのように明確に表明していれば別ですが、合同企業説明会の主催企業(リクルートやマイナビ等)が「服装自由」としていても、そこに出展している企業が「スーツが常識だ」と考えている可能性はゼロではありません。
結果として「リクスー」が無難というところに落ち着いてしまいます。では「リクスー」は非合理的なのでしょうか。これはそうとも言い切れません。
まず、先にも触れましたが「服装の競争」が生まれません。金銭的な余裕による「服装の格差」も生まれません。「就職活動の際に何を着ればよいのか」と悩む必要もありません。
全員が「リクスー」という状況は確かに不自然で個性をなくすかもしれませんが、逆に言えば「服装においては同じ条件である」ため、それ以外の部分で評価しやすくなる面もあります。現状では必ずしも「リクスー」が非合理的なものとは言い切れないようです。
<参考ページ>
『リクルートスーツ「売り上げの8割が黒」の理由を専門家検証』(NEWSポストセブン 2013年9月29日)
https://www.news-postseven.com/archives/20130929_214084.html
『画一的なリクルートスーツをくだらなく思っているのは誰か』 - 赤木智弘(BLOGOS 2014年11月8日)
https://blogos.com/article/98311/
『朝日新聞、就活生に「リクルートスーツで来ていただく必要ありません」と宣言 SNSでは賛否両論』(ねとらぼ 2018年4月3日)
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1804/03/news033.html
「リクスー」まとめ
就職活動は一生の中でも大きなポイントのため、悩むことも多いです。その中で、服装について悩むことや、服装について批判・論争が起こることはやむを得ないかもしれません。しかし就職活動(採用活動)の本質は服装とは全く異なる部分にあると思われますので、服装のことで必要以上に消耗しないことが大切でしょう。