追伸とは?追伸の意味
手紙やメールの本文後に追加で書かれる文章のこと。書き忘れた内容や補足情報を簡潔に伝えるために使用されます。
追伸の説明
追伸は「ついしん」と読み、ラテン語の「post scriptum(後に書かれたもの)」が語源となっています。英語では「P.S.」と表記され、親しい間柄では「追追伸(P.P.S.)」のように重ねて使われることもあります。手書きの手紙では書き直しが難しいため重宝されますが、目上の人への手紙やお見舞い・結婚祝いなどの格式ばった場面では避けるべきとされています。ビジネスメールでは本文と関係ない軽い話題や親しみを込めたメッセージに限定して使用するのが適切です。デジタル時代でも、人間関係を円滑にする潤滑油としての役割を果たしています。
デジタル時代でも、手書きの温かさを感じさせる追伸は、人間関係を豊かにする素敵な文化ですね。
追伸の由来・語源
「追伸」の語源は、ラテン語の「post scriptum(ポストスクリプトゥム)」に由来します。「post」は「後に」、「scriptum」は「書かれたもの」を意味し、文字通り「後に書かれたもの」という意味です。これが英語の「postscript」となり、日本語では「追って書く」という意味の漢字を当てて「追伸」と訳されました。江戸時代後期から明治時代にかけて、西洋の書簡形式が日本に導入される中で定着したとされています。
たった二文字の「追伸」に、実は深い歴史と文化が詰まっているんですね。
追伸の豆知識
面白い豆知識として、国際宇宙ステーションでは宇宙飛行士同士のメールで「P.S.」が頻繁に使われています。無重力空間では紙の手紙を書くことができないため、デジタルメールで地球とのコミュニケーションを取っており、最後に付け加えるメッセージとして「P.S.」が活用されているそうです。また、昔の手紙ではインクが乾くのを待つ時間を節約するために、あえて後から追記する習慣もあったと言われています。
追伸のエピソード・逸話
作家の夏目漱石は手紙の名文家としても知られ、弟子の森田草平にあてた手紙では「追伸」を巧みに使っていました。ある手紙では本文の堅苦しい調子から一転、追伸で「実は蕎麦が食べたい」と突然の本音をさらりと添え、受け取った相手を笑わせたという逸話が残っています。また、アインシュタインが親友に送った手紙では、難解な物理学の議論の後に「P.S. 妻がスープを作りすぎたので、もしよければ分けてあげる」と書かれており、天才科学者も日常的な追伸を使っていたことがわかります。
追伸の言葉の成り立ち
言語学的に見ると、「追伸」は「談話標識」の一種として分類できます。本文とは異なる談話領域を形成し、情報の階層化を図る機能を持っています。また、日本語の「追伸」と英語の「P.S.」では文化的な使用頻度に差があり、日本語では格式ばった印象を与えるのに対し、英語ではよりカジュアルに使用される傾向があります。これは、日本語の手紙文化が形式を重んじるのに対し、英語圏では実用性を優先する文化的背景の違いが反映されていると考えられます。
追伸の例文
- 1 仕事のメールを送った直後に、大事な書類の締切日を伝え忘れたことに気づき、慌てて追伸で「P.S. 提出期限は今週金曜日までです。よろしくお願いします!」と追加してしまった経験、ありますよね。
- 2 友達への長文メッセージを送信した後で、一番言いたかったことを書き忘れていたことに気付き、追伸で「追伸:実は来週、引っ越すことになったんだ。また遊びに来てね!」と本命の報告を添えること、よくあります。
- 3 恋人へのメールを送った後で、恥ずかしくて本文では書けなかった気持ちを追伸で「追伸、今日もあなたの笑顔が頭から離れません」とそっと付け加える、そんなドキドキする経験ありませんか?
- 4 取引先への丁寧なメールを送信した直後、ふと「こんな堅苦しい文章では距離を感じさせてしまうかも」と思い直し、追伸で「P.S. 先日はおいしいコーヒーをごちそうさまでした。またお話できるのを楽しみにしています」と柔らかい一言を添えること、よくありますよね。
- 5 母へのメールで近況報告をした後、ふと子どもの頃のことを思い出し、追伸で「追伸:子どもの頃、いつもおいしいお弁当を作ってくれてありがとう。今でもあの味が恋しいです」と感謝の気持ちを添えたくなること、ありますよね。
追伸の歴史的背景と文化的変遷
追伸の歴史は古く、17世紀のヨーロッパで手紙文化が発展する中で生まれました。当時は高価だった紙を節約するため、本文の余白に後から追記する習慣から始まったと言われています。日本では明治時代に西洋の書簡様式が導入される中で「追伸」という表現が定着し、大正時代には一般にも広く普及しました。
面白いことに、時代とともに追伸の使われ方も変化しています。戦前はビジネス文書でも頻繁に使われていましたが、戦後はよりカジュアルな通信手段として発展。現代ではメールやSMSでも使われるようになり、デジタル時代における新たなコミュニケーションツールとして進化を続けています。
ビジネスシーンでの適切な使い分け
- 取引先への正式なメール:基本的に避ける(重要な内容は本文に含める)
- 社内のカジュアルな連絡:親しみを込めた一言として使用可能
- 既に良好な関係にあるクライアント:時候の挨拶や軽い雑談として使用可
- フォローアップメール:前回の会話を軽く振り返る内容として有効
特にビジネスでは、追伸を使う際は「本文の内容を補足する軽い情報」に限定することが重要です。契約内容や重要な連絡事項を追伸で伝えるのは避け、あくまで付加的な情報として活用しましょう。
関連用語とバリエーション
| 用語 | 読み方 | 意味 | 使用場面 |
|---|---|---|---|
| 追伸 | ついしん | 手紙の後に追加する文章 | 一般的な手紙・メール |
| P.S. | ピーエス | 英語版の追伸 | 国際的なビジネス文書 |
| 追追伸 | ついついしん | 追伸のさらに後ろに追加 | カジュアルな通信 |
| なお書き | なおがき | 補足説明を追加する表現 | 改まった文書 |
これらの表現は、場面や相手との関係性によって使い分けることが大切です。特に「追追伸」は親しい間柄以外では避け、ビジネスでは「なお書き」などのよりフォーマルな表現を選ぶと良いでしょう。
よくある質問(FAQ)
ビジネスメールで追伸を使っても失礼になりませんか?
ビジネスメールでの追伸使用は、状況によって判断が必要です。取引先や目上の方への正式な連絡では避けるのが無難ですが、良好な関係が築けている相手へのカジュアルなメールでは、親しみを込めた一言として使える場合もあります。ただし、重要な用件は本文に含めるのが基本です。
追伸は何回まで重ねて書いても大丈夫ですか?
追伸を重ねる場合、「追追伸」「追追追伸」または「P.P.S.」「P.P.P.S.」と表記しますが、基本的に2回までが適切とされています。それ以上重ねると冗長な印象を与えるため、必要な内容は本文に組み込むか、別メールで送ることをおすすめします。
手紙で追伸を書く位置はどこが正しいですか?
傳統的な手紙の形式では、日付・署名の後に追伸を書くのが正しい位置です。最近では本文と署名の間に書く人も増えていますが、格式を重んじる場合や目上の方への手紙では、従来の形式に従うのが安心です。
英語で追伸を書くときの正しい表記はどれですか?
英語での追伸は「P.S.」が最も一般的で正式な表記です。「PS」や「p.s.」も見かけますが、ピリオドを付ける場合は両方の文字に付けるのが正式なルールです。ビジネス文書では「P.S.」を使用するのがおすすめです。
結婚祝いやお見舞いの手紙に追伸を使っても良いですか?
結婚祝いやお見舞いなどの格式ばった手紙では、追伸の使用は避けるのがマナーです。「不幸が重なる」「結婚が重なる」という連想を避けるためで、どうしても追加したい内容がある場合は、最初から書き直すことが推奨されています。