「闊歩」の意味とは?
闊歩(かっぽ)の意味は2つです。
- 大手を振って遠慮せずに堂々と歩く
- (1の様子から)威張る、思う通りに振る舞う
「闊歩」の「闊」は、ゆとりがあって広いこと、細かいことにこだわらないことなどを意味します。また、「歩」は、足を踏み出して前に進む、すなわち「あるく」ことです。
「闊歩」の使い方
「闊歩」は、それぞれの字義から、人が肩を広げてゆったり大きく手を振り、堂々と大股で歩いている様子がうかがえます。そのような歩き方を表す時に、1の意味で使います。
「闊歩」のような歩き方は、他の人に気遣いをせずに道の真ん中を行くようなイメージが浮かびますね。遠慮せずに自分だけの道のように歩いていることから、威張っている、周囲を構わず思う通りに振る舞うさまが連想でき、そのような性格や様子を表す際に使います。
「闊歩」の例文
【堂々と歩く 例文】
- Aくんは試合後、顔を上げて通路を闊歩していたよ。敗者として見事だった。
- Bくんは、広々とした土手沿いの遊歩道を闊歩していた。
【威張る・思う通りに振る舞う 例文】
- 権力者が自由に闊歩してのさばっている。
- 無理を通して闊歩しているC社長の息子さんにも困ったものだ。
「闊歩」の類語:「堂々と歩く」意味
肩で風を切る
「肩で風を切る」(かたでかぜをきる)とは、肩をそびえるように高く上げて得意そうに歩く様子を表す言い回しです。「闊歩」の堂々と歩くさまと似ていて、勢いがある様子を表す場合もあります。
【例文】
- 満足できる成果を残せたせいか、Dくんは肩で風を切るようにしていた。
- 社内でできる人と評判のEくんはいつも、肩で風を切るように歩いている。
「闊歩」の類語:「威張る」意味
のし歩く・伸し歩く
「のし歩く/伸し歩く」(のしあるく)とは、威張った様子で歩くさま、横柄さを感じさせるように歩く様子を言います。「伸し」は体などを伸ばすことです。体を伸ばして大きく見せることで、自分自身を大きく見せようとしているように感じられます。
【例文】
- 岡っ引きの親分が、子分を従えて偉そうにのし歩いている。
- 不良少年たちが道いっぱいに広がって、伸し歩き、追い越そうとするとにらみつける。
「闊歩」を使った四字熟語
横行闊歩
「横行闊歩」(おうこうかっぽ)とは、自分の思うままに威張って歩くことから、強引で自分の勝手気ままに振る舞うことを言います。「横行」は、無遠慮な振る舞い、もしくは、あちこちで悪事が盛んなことを意味します。
「横行闊歩」は、単に威張るというよりも、悪人が威張って堂々としているさまを形容する際に使うことが多いです。
【例文】
- 天下の大悪党「怪人二十面相」が、平気で横行闊歩していると思うと怖ろしい。
- 強盗犯がこの辺りを横行闊歩していたと聞かされ、びっくりした。