「踏襲」とは?意味や使い方を類語も含めてご紹介

「踏襲」の字面から、「踏みつけて襲う」なんて怖い意味なのではとびっくりするかもしれませんね。実は、怖ろしいことを表すのではなく「引き継ぎ」を表す言葉で、いくつか類語もあります。ここでは「踏襲」の意味や使い方を紹介し、類語を挙げてそれぞれの違いも解説します。

目次

  1. 「踏襲」の意味とは?
  2. 「踏襲」の使い方と例文
  3. 「踏襲」の類語

「踏襲」の意味とは?

「踏襲」(とうしゅう)とは、前の手順ややり方などを受け継いで、同じように続けていくことです。

この場合の「踏」は、踏まえること、考慮すること、物事の判断の根拠とすることをいいます。「襲」の字は「おそう」意味がよく知られていますが、「襲名」「世襲」のように受け継ぐ、後を継ぐという意味もあり、「踏襲」の場合もこちらです。

「踏襲」の使い方と例文

「踏襲」は、日常生活でもビジネスの場でも使えます。主な使用シーンとしては、以前から習慣として行われてきたことを受けて続ける場合、引き継ぎをした仕事を前任者の方針の通りに進める場合、以前に提案された計画やアイディアを引き継ぐ場合などです。

「踏襲」を使う対象は方針手法計画など、前人や前人たちが有する考え方ややり方(伝統、文化なども含む)などが多いでしょう。財産など、実際の形になっている物を受け継ぐ場合にはあまり用いられません。

「踏襲」の例文

  • それぞれの事案について、前例を参考に踏襲することになった。
  • アルバイトの接客マニュアルは、前年のものを踏襲しても問題はないようだ。
  • 現況に合わなくなってきたため、今回は前のやり方を踏襲しない方が良いと思う。
  • 町内会ではお祭りの運営の仕方を踏襲してきたが、新型感染症の流行もあり、今回は規模を縮小することになった。

「踏襲」の類語

継続

「継続」(けいぞく)は以前から行われてきたことをそのまま続ける意味もありますが、以前からある物事を後任が受け継いでいくことにも使えます。

「踏襲」の使い方は後者に近いですが、「継続」の場合は、やり方やアイディアなどのように対象が限定されているわけではありません。

【例文】

  • 前任の△△が大変お世話になりました。継続して9月から〇〇が担当いたします。
  • 親の事業を継続していくことになった。

継承

「継承」(けいしょう)も受け継ぐことをいいますが、対象となるものが限定されています。「継承」は主に、地位や身分、仕事や財産などを、親や親族などの近しい人から引き継いでいくことを指しています。

【例文】

  • あの国では安定的に王位を継承していってるね。
  • 歌舞伎などの伝統芸能では、親子や親族間で技能を継承することが多いそうだ。


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