「篭絡」とは?意味や使い方をご紹介

「篭絡」と聞いて、恋の駆け引きや相手をその気にさせるあの手この手について思いを巡らせた方もいるかもしれませんね。「篭絡」は恋愛だけでなく、様々な場で相手を自分の思う通りにしようとする場合に使えます。この記事では「篭絡」の意味や使い方について説明します。

目次

  1. 「篭絡」の意味
  2. 「篭絡」の使い方
  3. 「篭絡」の類語

「篭絡」の意味

「篭絡」(ろうらく)とは、他人を上手に手なづけて思う通りにさせること策略を講じて人を操り利用することをいいます。「籠絡」とも表記されます。

「篭絡」の「篭」は竹で編んだかごや入れ物のことです。かごに獲物などを閉じ込めるところから、取り込む、丸め込むなどの意味が派生しました。

「絡」は糸などが「からむ」「からめる」ことを表します。漢字の字義からも、人を繋ぎ止めて手なづける様子がイメージできますね。

「篭絡」の使い方

「篭絡」というと、恋愛関係において相手を虜にするときによく使われる表現ですが、そのほか、自分の利害のために人を取り込む場合にも使えます。

「篭絡」はお世辞や駆け引きで、巧みに相手を引きつけ、自分の味方にしたり、自分に夢中になったりするように仕向けます。そのような行為を表すため、「篭絡」には、クリーンではないイメージがつきまといます。

「篭絡」が成功する人は、魅力があり外見や内面が洗練されている人のほか、相手を動かす術を知り尽くした悪賢い人という可能性もあります。また、悪意がなく、ゲーム感覚で自分に夢中になるか試している場合も考えられるでしょう。

「篭絡」の例文

  • オペラ『カルメン』では、篭絡されたドン・ホセが、他の男に気を移したカルメンをナイフで刺すところで劇的な幕切れとなる。
  • いつの時代にも、高スペックの男性を篭絡しようと必死になる女性たちがいるものだ。
  • あくどい手を使うわけではないが、取引先を篭絡しなければ、今回のプロジェクトは成功しないだろう。
  • 社長を篭絡した秘書が、思う通りに会社を動かしている。

「篭絡」の類語

誑し込む

「誑し込む」(たらしこむ)とは、上手いことを言って相手を騙して思うように従わせようとすることです。この「誑し込む」の「誑す」は、甘い言葉で騙すことをいいます。

「誑す」が変化した形は「誑し」で、「女たらし」や「男たらし」の形でよく使われます。

【例文】

  • 男性を誑し込んで結婚詐欺をはたらいていた女が逮捕された。
  • 彼は裕福な女性達を誑し込み、生活費を出させているヒモ男だ。

手練手管

「手練手管」(てれんてくだ)とは、自分が思うままに人を騙して操ろうとする方法を表します。「手練」を「てれん」と読む場合は、人を騙し、操ることを意味します。

「手練」は「てだれ/しゅれん」とも読みますが、その場合はその道の技術に優れていること、巧みな腕を持っていることをいいます。

「手管」は騙すための方法や、人を思い通りにする駆け引きのことです。もともとは遊女が客の男の気を引くためにした駆け引きを「手管」といいました。

【例文】

  • さすがファム・ファタールと呼ばれるだけあって、男をなびかせる手練手管に優れているな。
  • あの人は様々な手練手管を用いて、婚約者を奪っていった。

※ファム・ファタール…男性にとっての運命の女。転じて、男性を破滅させる「魔性の女」


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