「門出」とは?意味や使い方をご紹介

人生の「門出」という表現は、進学、就職、結婚などでよく使われる言葉です。人は一生の間に様々な「門出」を経験します。門を出るという漢字から意味は漠然とつかめますね。この記事では「門出」について、意味や使い方と合わせて類語なども紹介していきます。

目次

  1. 「門出」とは
  2. 「門出」の使い方
  3. 「門出」の類語

「門出」とは

「門出(かどで)」という言葉は、本来、長旅などに出るために自分の家を出て出発することを意味します。現代では、そこから派生した、新しい生活や物事を始めることという意味での用法が一般的です。

平安時代のころは「門出(かどいで)」と読み、旅に出る前に、まず吉日や良い方角を選んで、仮に家を出て選んだ近くの場所に移り、そこで準備を整えることを指す言葉として使われていました。

「門出」の使い方

「門出」は、入学・卒業・就職・結婚などの新しい生活を始める人に対するにお祝いの言葉として使われます。

このような人生に転機にあたって、これまで過ごした環境から新しい環境へ移ることを「門を出る=家を出る=旅立ち」と表現しているわけです。

例文

  • 今日、みんなの前で夫婦の誓いをした二人の門出を祝って乾杯しましょう。
  • この転勤は、君にとって将来の道を開くための門出だから、是非頑張ってほしい。
  • 就職の門出を祝って、父が新しい時計を買ってくれた。
  • 定年退職して第二の人生の門出にあたり、これまで支えてくれた妻と海外旅行を楽しんだ。

「門出」の類語

「船出」

「船出(ふなで)」は、船が港を出ることを指す言葉です。そこから新しい生活・人生を始めることという意味が派生しました。「門出」と同様にお祝いの言葉として使われています。

古い映画などで、港から出航する船と岸壁で見送る人たちが紙テープを握り、船が岸壁をゆっくりと離れていく。やがてテープが切れて船出する人たちと見送る人たちが離れていく…という場面を見たことはありませんか?

陸路よりも更に「未知への旅立ち」という印象が強い言葉である「船出」は、新しい人生のスタートを象徴する言葉としてふさわしいですね。

【例文】

  • 新婚旅行に行く娘を空港まで見送り、娘の新しい船出を祝福した。
  • 1945年の敗戦は、旧体制の日本を破壊して、新生日本の船出の契機となった。

「巣立ち」

「巣立ち(すだち)」とは、ひなが成長して、親鳥の元を離れることです。そこから子供が成長して親の元を離れて、社会に出るなど独り立ちすることも意味します。

「巣立ち」は、親や教師、あるいは職場の先輩・上司などの庇護者(ひごしゃ)から独り立ちする場合に使われる言葉で、この点では「門出」と異なります。

【例文】

  • ようやく子供たちも巣立って行った。これからは夫婦二人の生活を楽しもう。
  • あいつもようやく一人前になって巣立って行った。チューターとして仕事のノウハウを叩き込んできたから、きっと新しい部署でも成果を挙げるだろう。

「出立」

「出立(しゅったつ)」は、(いでたち・でたち)などとも読みます。主な意味は、旅に出ること、物事を始めることです。門出と同じような意味ですが、現実に出発する、何かを始めるという意味が強い言葉で、お祝いの場面ではあまり使われません。

「出立」は、現在あまり目にすることのない言葉です。特に「物事を始めること」としての用法は、古い小説などでは見られますが、今はほとんど使われなくなっています。

【例文】

  • 明日は北海道へ出張だから、朝早く出立するつもりだ。
  • そもそも君の考えの出立点(出発点)が間違っているから、間違った結論になるんだ。

「旅立ち」

「旅立ち(たびだち)」は、「門出」や「出立」と同義です。この表現もお祝いの言葉としてよく使われています。

日本のロックバンド・Mr.Children(ミスターチルドレン、通称:ミスチル)の歌に「旅立ちの唄」という曲があります。ほかにも旅立ちソングと言われる歌がたくさんあります。みなさんならどんな歌を思い浮かべるでしょうか。

【例文】

  • 新しい旅立ちを前にして、彼と結婚してやっていけるのか急に不安になった。
  • いつまでも親のすねをかじってないで、そろそろ旅立ちの準備をしたらどうだい。


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