「設営」とは
「設営(せつえい)」とは、何かの行事などが行えるように前もって会場・施設・建物などの手配をして、必要な設備などを整えておくことです。ビジネス用語的に言えば、「設営」も事前準備の一つと言うことができるでしょう。
設営を必要とする行事には、ビジネス上の会議からプライベートな飲み会、大小さまざまなイベント、キャンプ場や海水浴場、さらには軍隊の野営地なども含まれます。
「設営」の使い方
- 明日開かれる取締役会のために、第1会議室の設営を総務課全員で行った。
- 商店街の歳末恒例福引のテント設営や景品搬入に、若手商店主が駆り出された。
- 桶狭間(おけはざま)に本陣を設営した今川義元は、織田信長の奇襲によって打ち取られた。
- アイドルグループの野外コンサート会場設営を、イベント会社に依頼した。
- 結婚式の二次会の幹事を頼まれ、友人2人と一足先に会場へ行って設営した。
- 来週の海開きに備えて、明日からパラソルや屋台などの設営を始めよう。
「設営」の類語・関連語
「造設」
「造設(ぞうせつ)」とは、建物や設備などを作ることです。「設営」は、すでにある建物や何もないところ(砂浜など)に、イベント等で必要な構造物を新たに作ったり、設備を用意したりすることです。設備を作るという点で、「造設」も「設営」の類語と言えるでしょう。
【例文】
- 伝統芸能の能・狂言をコンサートホールで行うことになり、ホール内に能舞台を造設した。
- 巡回サーカスの興業のため、河川敷に大テントが造設された。
「施設」
「施設(しせつ)」は、ある目的のために建物などを建てること、あるいは、その建物そのもののことです。老人福祉施設、公共施設、娯楽施設といった後者の意味での「施設」はおなじみですね。
「施設」は、建物自体ですから、「設営」のように中の設備などの準備を意味する言葉ではありませんが、関連語と言えます。
【例文】
- 統廃合で移転した学校跡地に、美術館を施設する計画が持ち上がっている。
- 少子高齢社会に備えて、介護施設や保育施設を増やすことが急がれている。
「特設」
「特設(とくせつ)」は、特別に設備を設けたり、カリキュラムを作ることです。百貨店の○○名産品特設会場などはなじみのある言葉ですね。特別という点を除けば、「設営」と同じ意味を持っています。
【例文】
- インテリジェントタワービル一階に、大道芸イベントの特設舞台が登場した。
- 近所のスポーツジムが、高齢者向けの特設カリキュラムを用意したのだが、人気があって常設になったそうだ。
「増設」
「増設(ぞうせつ)」は、今までにある施設や設備に加えて、あらたに作ることです。この言葉も、加えるという点を除けば、「設営」とほぼ同じ意味です。
【例文】
- 戦後のベビーブームで子どもが増えた昭和の時代は、各地で小・中・高校の校舎や教育設備が増設されたそうだ。
- パソコンの処理スピードが遅くなったので、メモリーを増設した。
「セッティング」
「セッティング」は、物をあるべきところに配置したり、新しく設置したりすることです。英語の「setting(据え付ける、設定する)」といった意味で、そのままカタカナ語として定着した言葉です。IT機器の設定にも使います。
【例文】
- 引っ越しの際、タンスのセッティングのときに壁に傷がついたので、引っ越し会社とトラブルになってしまった。
- テーブルマナー講座で、カトラリーのセッティングを勉強してきた。
- 祖父の新しいパソコンのセッティングを手伝ってあげた。