「受け身」とは? 意味や対義語を含めてご紹介

「受け身」(うけみ)の対義語をご存知でしょうか?学校や会社で「受み身の態度ではいけない」と言われた経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、では「受け身ではない」ことを何と言うでしょうか。ここでは、「受け身」の意味や使い方を対義語も含めてご紹介します。

目次

  1. 「受け身」の意味
  2. 「受け身」の使い方
  3. 「受け身」の対義語
  4. 文法における「受け身」
  5. 身体さばきについての「受け身」

「受け身」の意味

「受け身」(うけみ、「受身」とも)とは、「他から働きかけられる立場」という意味の言葉です。

自ら動いて他に働きかけるのではなく、その主体が他からの働きかけを受ける存在であることを表す言葉であり、「受動」(じゅどう)や「受動的」とも言います。

この記事では、主に人間の態度についての「受け身」を中心に解説します。文法における「受け身」や、柔道などにおける身体さばきとしての「受け身」については後ほど別途解説します。

「受け身」の使い方

用例

  • 受け身で指示を待つだけではだめだ、自分で考えて動け」と若いころはよく叱られたものだ。
  • 〇〇さんはいつも受け身で、どこへ行きたいとか、何を食べたいとか、自分から希望を述べることはめったにない。
  • 日本人は受け身な性格だと言う人がいるが、自ら進んで国際社会に出ていく人や、多くの人の上に立って指揮を任されている人は、いつも堂々として他の人間に働きかけている。

「受け身」が持つイメージ

態度としての「受け身」は、社会一般においては「消極的」「誰か・何かに働きかけられるまで自分から何もしない」というニュアンスを持つことが多く、少なくとも意欲や行為の面でこの態度が評価されることはありません。

現代社会においては、自らの個性や能力を発揮して進んで他へ働きかけていくことが良しとされる風潮があります。その意味では、「いかに受け身な態度を解消するか(受け身な人間を減らすか)」は、社会全体に絶えず伏流する課題といえるでしょう。

「受け身」な態度は、人格的な特性や生まれもった大人しい性格のように捉えられることもありますが、他の態度と同様、一般には本人の意欲のありかたや努力いかんで変えることができると考えられています。

「受け身」の対義語

「受け身」の対義語は、「能動的(能動態)」「積極的」「自発的」などが該当します。

「〇〇身」という形での対義語は存在しないため、「受け身ではないこと」に言及したい場合には、単純な言い換えではなく文脈全体を整理することを心がけましょう。

上記の他にも、「率先して」「リーダーシップを発揮して」「自ら進んで」などの表現を覚えておくと、自己PRなどの際に役立つかもしれません。

用例

  • かの犯罪心理学者は、犯罪が起こってから受け身で対処にあたるのではなく、犯罪が起こらないよう能動的に働きかけていくことも平和維持のために大切だと説いている。
  • 学園祭の出し物をどうするかについてクラス会議を開くと、みな積極的に意見を述べた。
  • この会社では、自発的に物事を考え、自らプロジェクトを企画し遂行できる人材を求めている。

文法における「受け身」

文法における「受け身」は、「受動文」ともいい、主語となるものが他のものに働きかけられるさまを表します。受け身の文章は、助動詞の「~(ら)れる」を動詞につけることで成立します。

文法上の「受け身」の対義語は、「能動文(能動態)」です。

【例】

  • (能動文)父親が息子を叱る。
  • (受動文)息子が父親に叱られる。

身体さばきについての「受け身」

身体さばきにおける「受け身」とは、(相手の技を受けるなどして)倒れる際に、できるだけダメージを少なくするように倒れる方法のことです。

主な「受け身」の方法としては、後頭部をかばう、床に手をついて衝撃を和らげるなどが代表的です。柔道や合気道では基本的な技術として知られていますが、一般の世界でも、転んだ時に手をつく動作は「受け身」と呼ばれます。

この意味での「受け身」は、特定の状況においてとるべき方法や身体動作であるため、対義語は存在しません。


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