「挫く」とは?意味や使い方をご紹介

「挫く」という言葉は、関節にダメージを負った場合や、意気込みを邪魔された場合に使われます。日常会話ではあまり聞く機会がないですが、「弱きを助け強きを挫く」のような成句の形で見かけることも多いですね。「挫く」の意味や使い方を例文や類語と一緒に紹介します。

目次

  1. 「挫く」の意味
  2. 「挫く」の使い方
  3. 「挫く」:勢いをそぐ意味での類語

「挫く」の意味

「挫く」(くじ-く)という言葉は、以下の2つの意味を持ちます。

  1. 曲げたり打ち付けたりして、手や足の関節やその周辺を傷める。
  2. 勢いをそぐ。

「挫く」の使い方

1.関節や周辺を傷める

「挫く」は転んだりひねったりして力がかかり、いつもとは違う状態で手足をついて捻挫をしたことを表す言葉です。骨折脱臼(骨が本来の位置からずれる)をした際に使われることもあります。

【例文】

  • 階段を踏み外して足を挫いてしまった。
  • 祖父を車椅子に乗せようとして転び、手首と足首を挫いて痛くて仕方がない。

2.勢いをそぐ

「挫く」は相手に何らかの計略をしかけて勢いを弱めることを表す言葉です。また、何か計画を立てている最中に横槍を入れて白紙にする時にも用いられます。この意味での「挫く」を使った慣用句の例を挙げておきましょう。

  • 出鼻(出端)を挫く」(相手が勢いに乗る前に制して有利に持ち込む、始めたばかりの物事を妨げる)
  • 弱きを助け強きを挫く」(立場が弱い人を助けて横暴な人をやっつける:任侠の心意気をいう)

【例文】
  • 敵方の出鼻を挫いて、戦いを有利に持ち込んだ。
  • 昔のガキ大将は、弱きを助け強きを挫くを地で行っていたそうだ。
  • 出店計画が持ち上がったが、周辺地域の反対で出鼻を挫かれたそうだ。

「挫く」:勢いをそぐ意味での類語

邪魔をする

「邪魔(じゃま)をする」という言い回しは、物事の妨げをするということを意味します。「邪魔」とは本来、仏教用語で僧侶の仏道修行を妨げる悪魔のことです。「計画を邪魔する」のように、意欲を妨害する意味で使う場合「挫く」と同じように使えます。

【例文】

  • 文化祭での出し物の計画があったが、対立する一派が邪魔をして立ち消えになった。
  • 一部の人の意見が邪魔をして、通信環境を整える策が撤回された。

機先を制する(機先を制す)

「機先を制する」(きせんをせいする)とは、相手に先回りしてこちらが優位に立つことです。「機先」は物事が起きる直前という意味、「制する」は人の行動や意欲を抑えつけることです。「機先を制す」とも言います。

【例文】

  • 夜中に奇襲を仕掛けて、敵の機先を制した。
  • 副社長による社長の交代を阻止するため機先を制すことにした。


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