「顔見知り」の意味
「顔見知り」とは、以前に直接会ったことがあり、顔を知っている相手のことです。「直接」と書きましたが、テレビ電話などで話したことがあり、お互いに顔を知っていれば「顔見知り」と言えます。
しかし、友人関係のように親しい間柄になっている場合やネットや雑誌、テレビ番組などで一方的に相手の顔を知っているだけで、会ったこともなく、相手が自分の顔を知らない場合には「顔見知り」とは言いません。
「顔見知り」の使い方
「顔見知り」は、挨拶ぐらいしか会話していない相手や友人から紹介してもらって、ちょっと知っている程度の相手のことを言うときに使います。コンビニなどで頻繁にレジで対面して、お互いを覚えている客と店員の関係も「顔見知り」と言えるかもしれません。
例文
- 彼とは顔見知りだから、待ち合わせ場所で会えばすぐに分かる。
- まだ顔見知り程度の関係だけど、もっと仲良くなりたい。
- 彼女とは顔見知り程度の関係だから、そんな無理なお願いはできない。
- 君は彼と顔見知りだと言っていたが、彼は君のことは知らないと言っていたよ。
「顔見知り」の類語
知人・知り合い
「知人・知り合い」は、お互いに知っている人のことですが、顔だけ知っている程度の「顔見知り」よりは、少しだけ深い関係のニュアンスがあります。一般的には、「友人」や「仲間」の範疇に入りますが、親しさの程度で使い分けすることが多いでしょう。
【例文】
- 私の知人(知り合い)に、法律に詳しい人がいるから相談してみようか。
- 昨日、駅で偶然に知人(知り合い)の○○さんとすれ違ったけど、気が付かなかったようだ。
顔馴染み(かおなじみ)
「顔馴染み(かおなじみ)」とは、何度も会っていてお互いの顔をよく知っている間柄のことです。この言葉も「顔見知り」よりやや深い関係の場合に使われます。
【例文】
- あの人とは、行きつけの居酒屋で顔馴染みの客同士だ。
- 顔馴染みの近所の人と偶然、旅行先で出会って、お互いに驚いた。
知己(ちき)
「知己」は、自分のことをよく知っている・理解している人のことで、親友と同義です。
【例文】
- A君の死で、僕は幼いころからなんでも一緒にやってきた大切な知己を失ってしまった。
- 大学のサークル活動で、たくさんの知己を得ました。
「顔見知り」と似た言葉:「人見知り」
「顔見知り」と「人見知り」は、似た表現に思えますが意味は全く異なります。「人見知り」は、見慣れない人に対して嫌ったり、はにかむ(=恥ずかしそうにする)ことです。
【例文】
- この子供は誰にでも愛嬌(あいきょう)が良く、人見知りしない性格だなぁ。
- 私は人見知りなので、転校するのが不安だ。
- 彼は人見知りな性格だから、飲み会は嫌いなんだよ。
「顔見知り」まとめ
人間関係を築くには、まずは顔と名前を憶えてもらうことが必要です。同時に、自分も相手の顔と名前を覚える必要があります。同じ人に何度も「はじめまして」と言ってしまうなど失礼のないように気を付けたいものです。