「有意義」の意味
「有意義」とは、「意義のあること。価値のあること」「意味を備えた表現であること」を意味します。では「意義」は、どんな意味かというと「意味。物事が他との連関において持つ価値・重要さ」です。
その物事に価値があったかどうかを判断するのは主に自分自身ですので、自ら価値(意味)があったと思えば、それは「有意義」であったと言えるでしょう。
「意義」と「意味」の違い
似ているようで違いのある2つの言葉「意義」と「意味」の違いを知っておくことも重要です。どちらも「言葉の内容や価値」という意味を持つ熟語ですが、決定的な違いは「表す範囲の広さ」にあります。
「意義」は、個人の見方・見解を含んだ内容となります。それに対し、「意味」というのは平たく言えば辞書に載っている一般的な解釈の内容です。
例えば、「1:人生の意義」と「2:人生の意味」を比較すると以下のように、1は、個人的な考えを含んだ回答。2は、まさに辞書的な回答となり、「意義」と「意味」には、このような違いがあることがわかります。
- 結婚して幸せな家庭を築くこと(※個人の生き方、考え方によって回答は変わります。)
- 人がこの世の中で生きること。人の一生。人間の生活
「有意義」の使い方
「有意義」は、名詞および形容動詞ですが、主に「有意義な時間」や「有意義な仕事」など形容動詞として使われることが多い言葉です。
【例文】
- この3連休は旅行にゴルフにと有意義な時間を過ごすことが出来た。
- 今日は某企業の社長をわが社に招き有意義な意見交換をすることが出来た。
- 折角の連休なので、だらだらせずに有意義に時間を使おうと考えている。
- 私は大学生活の4年間を有意義に過ごせたと自負している。
「有意義」の類語
「意味深長」
「意味深長」には、「意味が深く含蓄のあるさま」「言外に意味のあること」という意味があります。物事に価値や意義があるという意味を持っているため「有意義」の類語と言えるでしょう。
「意味深長」の語源は、『論語集注』という中国の古典の序説(一般に「論語序説」と呼ばれている)」にあります。作者の朱熹(しゅき)は小さな頃から「論語」を愛読し、論語の全てを理解していると思っていたのですが、年を重ねるにつれて論語の奥深さに気付いていきます。
このことから「意味深長」という四字熟語が生まれました。また最近では言葉に裏のある様子を「いみしん」と表現しますが、これは「意味深長」の略です。意外と知らない人もいるのではないでしょうか。
【例文】
- ある教授の講演会に参加したのだが、簡単な単語を多用するのとは裏腹に内容は意味深長で考えさせられる部分が多かった。
- みんなが次の戦いに向けて緊張した面持ちをしている中、彼だけは意味深長な笑みを浮かべていた。
- ただの挨拶だと思っていたが、彼女の性格を考えると意味深長なメッセージがあるのではないかと疑ってしまった。
「意義深い」
「意義深い」とは、「重要な深い意味を持つ。その価値がある」という意味です。「有意義」も「意義がある」ことを指す言葉ですが、「意義深い」は「有意義」よりもさらに重要性の高い言葉になります。
【例文】
- 大人になってから自分の文章力などを確認することは意義深い行為と言える。
- 週末の休みに町内会の大掃除に参加することにした。休みはつぶれてしまうが社会に貢献したという意義深さはあると思う。
- 今年になって治安を守るためには意義深い規則が施行された。
「有益」
「有益」には、「利益になること。ためになること」という意味があります。「ためになること」と「価値のあること」は似た意味と言えるので「有意義」の類語と言えます。
【例文】
- 今年の夏休みを無駄にするか有益に使うかで、今後君の学力には大きな差が生まれるだろう。
- 余った時間をただ消化するのではなく有益に使った結果、仕事が予定より早く仕上がった。
- 時間はかかったが人に頼らずに自分の力で課題を終わらせたことは、いずれ君にとって有益になるはずだ。