「祝杯」とは?意味や使い方をご紹介

「祝杯(しゅくはい)を挙げる」などの表現を目にしたり、耳にすることも多い「祝杯」。何となくイメージはできても、その意味を問われると困惑してしまうという人もいることでしょう。そこで、今回は「祝杯」の意味や使い方を例文も交えながらご紹介します。

目次

  1. 「祝杯」の意味とは?
  2. 「祝杯」を用いた例文
  3. 「祝杯」の関連語とは?
  4. 「祝杯」を英語で表すと?

「祝杯」の意味とは?

「祝杯」という言葉は、一般的に祝いの酒を飲む盃(さかずき)を意味します。「祝杯」は「祝盃」とも書きますが、「盃」は常用漢字ではないのであまり使われません。

何かおめでたいことがあったときには、祝賀会が開かれることもあるでしょう。そんな席で振舞われる飲み物を入れる器(杯)が「祝杯」です。杯の中身は、ほとんどがアルコール類ですが、未成年者やお酒が苦手な人のためにソフトドリンクで代用される場合もあります。

「杯」は、元々が現在のお猪口(ちょこ)のようなものであったのですが、現代ではワイングラスやビールジョッキなど、お酒を飲むためのさまざまな容器が「杯」に該当します。

「祝杯」を用いた例文

  • 祝杯を挙げるのに、何が何でもアルコールでなければいけないという法もあるまいよ。
  • 10年ぶりのリーグ優勝を決めた夜、仲間たちと朝になるまで勝利の祝杯をぶつけあった。
  • 僭越ではありますが、〇〇先生のご当選を祝して、私が祝杯の辞を述べさせていただきます。
  • 結婚式の二次会で二人の幸せを祝って、みんなで祝杯を挙げた。

「祝杯」の用例で圧倒的多いのが、「祝杯を挙げる」という表現です。これは、杯を手にして乾杯のコールをしている場面を想像すれば納得できます。そして、コール直後には近くにいる人と杯を軽くぶつけ合うことでしょう。乾杯の前には、だれかが挨拶の言葉を述べるかもしれません。

このように、祝杯はお祝いの席で供されるお酒そのものを表す比喩的な言葉としても使われています。そこには、何かを成し遂げた人々やそれを祝う人々の笑顔が満ち溢れていることでしょう。

「祝杯」の関連語とは?

「祝杯」以外の熟語や表現に使われる「杯」もお酒を意味する場合が多々あります。

  • 返杯(へんぱい)…差された酒を飲み干して、相手の杯に差し返すこと
  • 苦杯(くはい)…(苦い酒を味わうことから)つらく苦しい経験のたとえ
  • 献杯(けんぱい)…(敬意を表して)相手にお酒をすすめること
  • 杯を傾ける…酒を飲むこと
  • 杯をもらう…相手の差した杯を飲み干すこと
  • 杯を重ねる…何杯も酒を飲むこと

このように「お酒」という直接的な表現を避け、「杯」という象徴的な存在に置き換えて表現するところは、日本語らしい特徴だと言えるでしょう。

関連語を用いた例文

  • 宴会の席で相手から受けた杯は、返杯をするのが当然の礼儀である。
  • 前回苦杯をなめさせられた相手に対して、早くもリベンジの機会が訪れた。
  • 献杯は、精進落としなどの席でしめやかに行われるものだと聞きました。
  • こうして君といっしょに杯を傾けるのは、何年ぶりのことだろうか。
  • 尊敬する先輩から杯をもらえたことが、何よりの思い出となりました。
  • どのくらい杯を重ねたであろう、気づくと東の空が明るくなり始めていた。

「祝杯」を英語で表すと?

「祝杯」を英語で表現したものでは、次の二つが比較的よく用いられています。

「celebratory drink」

「celebratory drink」は、「祝杯」の英語訳としてもっとも一般的なもののひとつです。直訳すると、「祝い酒」となります。

日本語では、「杯」を用いて比喩的にお酒を表していたのに比べて、直接的な表現が用いられているのが特徴です。具体的な用法は、以下の例文を参考にしてみてください。

  • I'd like to get together for a celebratory drink.(一緒に祝杯を挙げたいものですね。)

「toast」

「toast」は、本来「乾杯」と訳されるものです。しかしながら、そのシチュエーションによっては「祝杯」と訳せる場合も十分に考えられます。

また、「toast」は名詞としても一般動詞としても用いられます。こちらも、用法を例文参考にしてください。

  • We had toasts to our victory last night.(昨夜、私たちは勝利の祝杯を挙げた。)


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