模索
「暗中模索」などの言葉で知られている「模索」。漢字から受ける印象のように、「探す」を意味している言葉なのですが、その探し方にある特徴があるんです。今回はそんな「模索」の意味や例文、関連語や類義語について紹介していきたいと思います。
模索の意味
模索の「模」
「模索」の「模」という漢字。訓読みでは「かた」など、音読みでは「モ」「ボ」と読みます。この漢字が持つ意味には「規模」「模型」などで使われる「かた。手本。」や、「模倣」「模造」などで用いられる「かたどる。真似る。」などがあります。
模索の「索」
次に「模索」の「索」について。「索」は訓読みでは「なわ」など、音読みでは「サク」と読みます。意味として「なわ。つな。」や「さがす。もとめる。」などがあります。
「なわ」などの意味で使われる言葉には「細いなわ(縄)と太いなわ(索)」を表す2文字で構成される「縄索」、「さがす」などの意味で用いられる言葉には「たずね探すこと」を表す「捜索」などがあります。
模索の意味
「手本」や「真似る」といった意味を持つ「模」と「なわ」や「さがす」といった意味を含んでいる「索」。この2文字で構成される「模索」は「あれこれ試みながらさがし求めること。」「状況が不明の中でいろいろ試みること。」という意味を持っています。
さらに、「手さぐりでさがすこと。」といった意味も持っており、探し方としての“手さぐり”が特徴であるようです。「手さぐり」とは「手先の感じを頼りにしてさぐり求めること。」「勘を頼りにさがすこと。」といった意味です。
自らの手であれこれと試みたり、勘を頼りにさがし求めたりと、自分の感覚を頼りに何かを探し求めるときにピッタリな言葉のようです。
模索の例文
そんな「模索」を用いた例文について紹介していきたいと思います。
・見通しのつかない計画により、暗中模索状態だ。
この例文では「模索」が含まれている「暗中模索」という言葉を用いており、「暗中模索」とは「暗闇の中で手さぐりで探すこと。」や「手がかりのないまま、打開策をさがし求めること。」といった意味を持っています。先の見えないものごとを手さぐりで探すといった意味で使うことができます。
・最善策となるものを模索していくしかない。
こちらは何か策を探さなければいけないときに使える例文です。
これらの例文から、「模索」はビジネスの場面で使うことが多いように感じますね。
模索の関連語・類義語
模索の関連語
「模索」の関連語には「手探り」などがあります。これらの言葉に共通している意味として、はっきりとしていない物事について調べ求めることが挙げられます。
「手探り」は先ほども紹介しましたが、「手先の感じを頼りにしてさぐり求めること。」といった意味を持っており、転じて「確かな方法や周囲の状況が分からないまま、事を進めること。」という意味も含んでいます。
模索の類義語
「模索」の類義語には「詮索」「検索」「物色」などがあります。「詮索」は「細かい点にまで及んで詳しく調べ求めること。」、「検索」は「文書などの中から必要な事項を調べて探し出すこと。」、「物色」は「適当な人や事物を多くのものの中から探し出すこと。」を意味しています。
模索の英語
「模索(する)」は英語で「grope」と書きます。「grope」は「手探りでさがす」をいう意味を持っているため、「模索」の特徴と合っている英単語だと思われます。「暗中模索(する)」を表したいときには「grope in the dark」と伝えましょう。
模索のまとめ
いかがでしたか?今回は「模索」について紹介しました。探し求めている状況などで使える言葉ですが、“手さぐり”であることを頭に入れておくと、表現の幅が広がるかもしれませんね。ビジネスの場面でも多く使われる言葉なので、覚えておくと良いでしょう。