「ご高説」とは?
「ご高説」(ごこうせつ)とは、「優れたご意見」、「価値のあるお考え」といった意味を持つ言葉です。優れた意見や考えを表す「高説」に、丁寧語の「ご」を付けて、相手に敬意を示しています。文書や手紙では「御高説」とも書きます。
「ご高説」の使い方
「ご高説」は主にビジネスの場で用いられます。上司や取引先などの目上から、意見やアドバイス提言などがあった場合に、その内容について敬意を示すのが基本の使い方です。
発言へのお礼として感謝の言葉を添えることもあり、社内外での目上の方との会話やスピーチ、ビジネス文書やメール、手紙でも使うことができます。
【使用例】
- A社のご担当者様からご高説を拝聴いたしました。
- お得意様からご高説を賜りました。
【お礼】
- 先般の打ち合わせにて、ご高説を賜り感謝しております。
- 商品についてご高説をいただき、ありがとうございました。
「ご高説」は嫌味や皮肉にも使う?
Aさん
(40代)
仲が悪い同僚に「Aくんのご高説を頂けるとありがたい」と。「ご高説」は敬語だけではなく、嫌味の意味で使えるのでは?
Bさん
(20代)
上司が薄ら笑いを浮かべながら「Bさんは優秀だから、さぞ素晴らしいご高説をお持ちでしょうね」。過剰な敬語は皮肉にもなりますね。
インターネット上では「ご高説」の意味を問う書き込みがよく見られます。「ご高説」は目上の立場の相手を敬って使う語句ですから、本来、悪い意味で用いられることはありません。
友人や同僚などの同格同士の間柄や、明らかに目上の相手から、馬鹿にしてわざと丁寧に敬語で話す、意に沿わぬ意見に対して嫌味や皮肉を込めているなどの、真の意味とはかけ離れた使い方がされ、判断に迷う場合があるということです。
親しい相手に言われているのなら、ふざけたりからかったりしていることも考えられます。会話の際の表情や声色、文書などであれば前後の文脈をしっかりと観察し、判断する必要があるでしょう。
「ご高説」の類語
「ご高説」のように、「優れた意見」を意味する言葉に丁寧を表す接頭語「ご」を付けた言葉に「ご高見」(ごこうけん)、「ご卓見」(ごたっけん)などがあります。
手紙や文書では同じ言葉の繰り返しがあると、冗長に感じられるため避ける傾向があります。類語を使って言い換えて表現するとよいでしょう。
【文例】
- C様のご高見をありがたく頂戴いたします。
- Dさんのご卓見に感服いたしております。