「未確定」の意味
「未確定」とは、まだ確定していないことやまだ決定していないこと、そのさまという意味です。
「未確定」は、「未」と「確定」という漢字から成り立っている言葉です。「未」は、まだ時がこないこと・まだ事が終了しないことを表す漢字です。また「確定」には、確かに決まること・定まっていることという意味があります。
「未確定」の使い方
「未確定」という言葉は、まだ計画や企画などの内容があやふやで確定していないことや、予定がまだ決定していないことを伝える際に使います。
また、相手に伝える情報などの真偽がわからない場合にも使用できます。
例文
- 今度の日曜日に行くというのに、ピクニックの計画が未確定だ。
- 息子のこれからの進路は未確定だが、その分楽しみでもある。
- 君の示すデータには未確定な要素が多すぎる。
「未確定」と「不確定」はどう違う?
「未確定」と似ている言葉に「不確定」という言葉があります。「未確定」と「不確定」の使い分けに迷ったことがあるという方もいらっしゃるでしょう。
「不確定」とは
「不確定」は「不」と「確定」から成り立っています。「不」は、「~でない」「~しない」「~がよくない」という打ち消しを表します。このことから「不確定」は、確定していないこと・はっきりと決まっていないことを示します。
「未確定」と「不確定」の違い
ここまで説明したように「未確定」と「不確定」は、その意味の字面だけでは違いがわかりにくいですね。そこで、もう少し詳しく見ていきましょう。
「未」は、まだ決まっていないというニュアンスを含んでいるため、「未確定」は、今はまだ確定していないが将来的に確定する可能性が高いことを暗に示しています。
一方で、「不」は打ち消しを表しますから、「不確定」といった場合には、今もこれから先も確定するかどうかはわかりません。
「未確定」と「不確定」の使い方
「未確定」は、今すぐに実行することはないかもしれないが将来的にはほぼ確実に実行するという場合に使い、「不確定」は、将来的にも実現可能性は低いという場合に使うというように、両者を使い分けると良いでしょう。
【例文】
- この大型プロジェクトは未確定だ。(実現可能性が高い)
- この大型プロジェクトは不確定だ。(実現可能性が低い)
「未確定」の類語
「決めたい気持ちは強いけれど、今は決められない」という場合など、「未確定」という言葉では、微妙なニュアンスを伝えることが難しいというケースもあるでしょう。
そのようなときには、「未確定」の類語を使うことによって、より正確な状況や意図を相手に伝えることができます。
曖昧
「曖昧(あいまい)」は、物事が捉えにくく、はっきりとしないさまを意味します。物事がはっきりとしないときだけでなく、相手の態度がはっきりとしない場合にも使います。
【例文】
- こういうときの彼の態度はいつも曖昧だ。
- 具体的なことがわからないので、曖昧な表現でごまかすことにした。
あやふや
「あやふや」は、物事がはっきりとしないさま・どちらともはっきりと決めないことという意味です。「曖昧(あいまい)」と同じように使うことができます。
【例文】
- 彼の質問の意図がわからなかったので、あやふやに答えることしかできなかった。
- あやふやな話に惑わされる。
未定
「未定」は、まだ決まっていないことを意味します。日時などの予定に対して使うことが多いですが、状態が決まっていないことを指して使うこともできます。
【例文】
- 来週の映画の上映時間は未定だ。
- 彼らの卒業後の進路は未定だが、いつも前向きだ。
保留
「保留」は、そのままの状態でとどめておくこと・その場では決めずに決定や実行を先延ばしにすることを意味します。結論が出せないために決定しかねているという状態のときに使います。
また、よく似た意味の言葉として「留保」がありますが、こちらは法律や政治の世界でよく使われる表現です。
【例文】
- 全体像がつかめないため、彼らへの回答を保留した。
- どちらの意見も説得力があり、態度を保留せざるを得なかった。
棚上げ
「棚上げ」には、問題の解決や処理を延期し、未解決・未処理のままにしておくという意味があります。決定を先送りする場合に使われることが多い言葉です。
【例文】
- また決議案が棚上げされた。
- こちらの案件の方が急を要するので、先ほどの案件は棚上げにしましょう。
塩漬
「塩漬(しおづけ)」とは、すでに取り掛かっている物事を中断して、長期間そのままにしておくという意味です。物事が中途半端な状態のままで進まないことを示します。
【例文】
- 私が懸命に取り組んだプロジェクトが塩漬になっているのは残念だ。
- この工場用地は塩漬になっている。