「嫌悪感」とは?意味や使い方をご紹介

「嫌悪感」とは、対象のことをひどく忌み嫌う感情のことです。人間をはじめ、ありとあらゆるものがその対象となりえます。憎しみを伴うこともありますが、生理的にただ受け付けないような場合もあります。今回は、「嫌悪感」の意味と使い方を類語を含めてご紹介します。

目次

  1. 「嫌悪感」とは?
  2. 「嫌悪感」の使い方
  3. 「嫌悪感」の類語

「嫌悪感」とは?

「嫌悪感」(けんおかん)とは、人であれ、物や事象であれ、対象をひどく忌み嫌ったり、憎んだり強い不快感を覚えたりすること、不愉快に感じることなどを指す言葉です。

「嫌悪感」の漢字の意味

「嫌悪感」を深く理解するために、「嫌悪」と「感」にわけて検証していきましょう。

「嫌悪」は、ひどく嫌うこと、強く憎むこと、きわめて不快・不愉快に思うことです。そのネガティブな感情がかなり強いものであることがわかります。

「感」は、大きくわけて次の三つを表す漢字です。①対象を見聞きして起こる心の動き。②感慨③接尾語的に用いて、~の感じ、という意味を表す。「嫌悪感」の「感」は③の用法です。

「嫌悪感」の使い方

「嫌悪感」の意味は前述の通りですが、そこに含まれる感情は、きわめて不愉快というほどの否定的感覚から、ひどく強く憎み嫌うという感覚まで、さまざまな種類があります。

「嫌悪感をもたれる」理由を検証してみましょう。人間であれば、自分勝手、非常識、不道徳など、他に迷惑や不快な思いをさせる人物が嫌悪感の対象です。

物であれば、汚いもの、臭いもの、耳障りな音など、五感を不快に刺激する類のものが思い浮かびます。

事象としては、生活や心に悪い影響を与えるような社会現象や出来事などに対して、人はしばしば嫌悪感を示すものです。

とはいえ、なにが嫌悪感をもたらすかという明確な定義はありません。上記のように、一般化されるような不快なものも多々ありますが、基本的に「嫌悪感」は、個人の感じ方によるものだからです。

多くの人が嫌悪感を示す匂いが、ある人にとっては好ましいものであったり、ほとんどの人にとって好ましいものが、ある人には生理的に嫌悪感を感じさせる場合もあります。

「嫌悪感」の文例

(A男)

後輩の鈴木君は、屈託のない性格とはいえ、先輩の僕にもタメ口で話すんだ。軽く見られているようで嫌悪感をもっちゃうよ。

(B子)

中村課長は、すごいヘビースモーカーなの。身体中から匂うタバコの匂いには嫌悪感を抱いてしまうわ。

(c男)

政治の世界もビジネスの世界も、結局は組織が大事なんだと思わせる事件ばかりで、嫌悪感と不信感ばかりが募るよ。

(D子)

一般的には良い香りとされる薔薇の匂いだけど、私には甘すぎて、生理的な嫌悪感さえわいてくるのよ。

「嫌悪感」の類語

「嫌忌」の意味と使い方

「嫌忌」(けんき)とは、ひどく忌み嫌うこと、うとましく嫌に思うこと、を意味する言葉です。現代の日常会話に登場することはまずありませんが、小説や論文などでは今でも使われています。「嫌悪感」同様、対象は人に限らず多岐にわたります。
 

  1. 人は内省を深める過程で、自己への嫌忌が出てくる場合がある。
  2. 山田氏は、社会悪への嫌忌から、刑事になることを目指したという。

「虫唾が走る」の意味と使い方

「虫唾が走る」(むしずがはしる)とは、胸がむかむかとし、吐き気がするほどに不快でたまらない、という意味の言葉です。

頻繁に使われる表現ですが、「虫唾」の意味はご存知でしょうか。「虫唾」とは虫が出す酸っぱい液、虫酸を指す言葉です。

人間が吐き気をもよおすときに、口に胃液が逆流してきますが、その胃液を虫唾ととらえ、吐き気がするほどに不快だ、という意味で用いられるようになったとされています。

「嫌悪感」よりも、さらに激しく忌み嫌うニュアンスをもつ表現です。それだけに、使い手の性格も激しいものと見做される場合もあります。この言葉を使う時には、TPOをわきまえ、自身がどう見られるかというリスクも考えたほうがよいでしょう。

【文例】佐々木課長の保身の姿勢、上には揉み手でイエスマンという生き方には虫唾が走るよ。


人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ