「パス」の意味と使い方
入場券
「パス」の一つ目の意味は、「入場券や旅行券などの通行許可証」です。観光向けの英会話教材などで、定期券のことを「パス」と呼ぶ場面もよく見られますね。映画やドラマのシーンを思い浮かべる人も多いでしょう。
地下鉄やJR、バスなどで安価な定期券として「〇〇パス」といったサービスを提供しているものがありますね。それがまさしくこの「パス」です。
変わった使い方としては、「顔パス」が挙げられます。顔を見ただけで通過できる、顔が許可証代わりになっているというわけですね。
【例文】
- 今年度から学生向けのスクールパスを値上げすることになった。
- 「昔からよく来るからさ、今じゃ顔パスだよ。」
- 一年中出入り自由なフリーパスを買った方が安いと気が付いた。
合格
動詞としての「パス」は、「合格する」や「通過する」という意味を持ちます。「試験にパスする」「就活の書類審査にパスする」などが使用例です。
国会や企業の稟議(りんぎ)を無事通過することも「パス」です。クレジットカードの審査などにも使うことができます。
【例文】
- 「英検どうだった?」「ちゃんとパスしたよ。まあ3回目の挑戦だしね。」
- 筆記はパスしたが、面接が駄目だった。
- 難関をパスし、ついに来月からは大学生だ。
回避して次へ回す
トランプの七並べでいう「パス」は自分の番を飛ばして次の人に回すという意味です。UNOでいうSKIPに当たります。このように「パス」には「今回は回避して次に回す」、「見送る」という意味もあります。
【例文】
- 「クラブの5止めてるの誰?出せるのないから、パス。」
- 「飲み会行かない?」「懐がさみしいし、今回はパスする。」
- 「合コンに付き合ってくれない?」「パスで。」
ボールを渡す
スポーツが好きな人なら「パス」と言えばボールを味方に渡すこと、と連想されるでしょう。サッカーやバスケットボールで使われる言葉ですね。
転じて、サポートしてチャンスをつくることという意味で使われます。「合コンで後輩にパスを出す」とは、会話のきっかけを作って後輩に花を持たせてやる、という意味です。
【例文】
- 絶妙の位置にいる相手へのロングパス。
- パス回しで時間を稼ぐ。
- 後輩に活躍の場をつくるため、パスを出す。
経路やルート
IT用語にも「パス」はあります。ファイルやフォルダの住所のようなもので、どこにそのファイルがあるのかを示すものです。
「C:\user\desktop/test.html」のように、頂点からの絶対的な位置を表す絶対パスやルートパスと呼ばれる表記方法と、「./../css/test.css」のように、今開いているファイルからの相対的な位置を表す相対パスがあります。
【例文】
- ここだけ相対パスになってる。他全部絶対パスで統一してるから直しておいて。
- このファイルのパスが知りたい。
英語の「パス(pass)」の意味
英語の「pass」には多くの意味があります。下に挙げたのは、主要な例です。日本語の「パス」の意味のほとんどが「pass」由来であることがわかりますね。
- 通り過ぎる
- 過ぎ去る
- 合格する
- 手渡す
- 亡くなる
- 認める
- 判決を下す
英語の「パス(path)」の意味
英語にはもう一つ「パス」があります。それが「path」です。道や小道、歩道などを指す言葉です。主な意味を列挙してみましょう。
- 道
- 進路や生き方
- 通信網
- 方針
- 軌道