「足がかり」とは?意味や使い方をご紹介

「足がかり」からどんなことをイメージされますか?崖を昇っていくドラマチックなシーンでしょうか。それとも、ビジネスや謎解きのきっかけでしょうか。今回のキーワードは「足がかり」です。意味や使い方、さらに「手がかり」との違いも紹介していきます。

目次

  1. 「足がかり」とは
  2. 「足がかり」の使い方
  3. 「足がかり」の類語

「足がかり」とは

足場

「足がかり」とは高い場所へと昇るための足場のことです。比喩的な意味ではなく、物理的な高所、つまり床や地面から離れた所へと行く際に足を乗せる場所という意味です。

ボルダリングやロッククライミングを想像するとわかりやすいでしょう。突起物やでっぱりに手をかけ足をかけ上へと昇っていくスポーツです。この時、足を置いている部分が「足がかり」です。

きっかけ

また、なにか始めるためのきっかけになるもののことを「足がかり」と言うこともあります。それがあることで始めやすくなる、土台や踏み台になるもののことです。

新しいことを始めること、最初の段階を「はじめの一歩」と言いますよね?この「はじめの一歩」を置く台が「足がかり」です。着手するにあたって、あったら安心、ないと大変かも、ですね。

部活や習い事なら、「友人の誘い」「家族と一緒であること」などが挙げられます。出世なら「学歴や経歴」、「実績」などなど。もしそれらの「足がかり」がなくてももちろん先に進めますが、ある方が楽になります。

「足がかり」の使い方

「足がかり」は「足がかりにする」「足がかりを得る」「足がかりを築く」といった動詞とセットでよく使われます。足場にする、きっかけを見つけるという意味です。

物理的な足場の場合はともかく、比喩的な意味の場合は注意点があります。「足がかり」はあくまでもきっかけなので、仕上げや後ろ盾とは異なります。

例文

  • そこは坂というよりはむしろ崖であった。足がかりになりそうな突起もなく、これを昇るのは人類には不可能に思えた。
  • 趣味を通じて役員会に顔を売り、出世の足がかりを築きあげた。
  • この事件こそが、当時無名の男が後に一大勢力を作り上げるための足がかりになったのである。

「足がかり」の類語

手がかり

「足がかり」の類語に「手がかり」があります。「手がかり」は手をかける場所のことで、よじ登る際に支えとなるものです。比喩として使われることもあり、問題を解決するためのヒントのことをこう呼びます。ミステリー小説でいう謎を解くカギのことですね。

意味が「足がかり」ととても良く似ていますが、細かな違いがあります。「足がかり」は始めるための、進むための助けです。一方、「手がかり」は解決するための助けのことです。

なお、「かかり」で終わる言葉は他にも「気がかり」や「言いがかり」などありますが、意味は大きく異なります。

よすが

「よすが」とは、よりどころとなるもの、助けになるもののことのことです。漢字では「縁」や「因」、「便」と書きます。

元の形は「寄す処(よすか)」だったそう。身を寄せることろ、心のよりどころになる場所のことです。多くの人の場合、血のつながりのある人ですね。そのため、血縁者や身寄りという意味でも使われます。

助けという意味では、手段や方法といった意味に近い言葉でもあります。「過去を知るよすがもない」「初速を知るよすがもない」と使われます。

糸口

「糸口」はものごとの始まりやきっかけ、手がかりのことです。物としては、お裁縫に使う巻いてある糸の端を指すこともあります。

元々は、墨に浸した糸が入っている容器である大工道具「墨壺(すみつぼ)」に由来するとされています。現代ではあまり使用されませんが、かつては墨壺から糸をひっぱって、建築の基準となる線を引いていたとのことです。


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