「感激」とは?意味や使い方をご紹介

「感激」とは?と問われれば、おそらくほとんどの人が、過去に体験したその心震える感情を思い起こせることでしょう。しかし、意味を定義するとなると、戸惑うのではないでしょうか。今回は類語との比較なども含め、「感激」の意味と使い方をご紹介します。

目次

  1. 「感激」とは?
  2. 「感激」の使い方
  3. 「感激」の類語

「感激」とは?

「感激」とは、人や物事の素晴らしさを心に深く感じ、気持ちが高ぶることを意味します。「激」という漢字が用いられていることからも、心が揺さぶられるような、強い感情であることがわかりますね。

どのようなものが人を感激させるか、という検証は意味がありません。なぜなら、人が何に感激するのか、その尺度は、人それぞれに異なるからです。

「感激」の使い方

(A男)

風邪で高校の卒業式に出れなかったんだ。でも、夕方、担任と友達が家に来て、僕一人のための卒業式をやってくれて、心から感激したよ。

(B子)

初めて水平線から昇る太陽を見た時の感激を、決して忘れることはできないわ。

(C男)

クラプトンのライブを久々に楽しんできたよ。衰えたとはいえ、あのギターの音色には感激したな。

「感激」の類語

「感激」は、多くの類語をもつ言葉です。その多くには、同じく「感」の字が用いられ、心が感応するという共通項があることがわかります。

「感動」「感銘」「感心」「感服」など、すべてなにかに心打たれるさまを示す表現ではありますが、微妙なニュアンスの異なりがありますので、類語別に意味と使い方を紹介いたします。

「感動」

「感動」とは、何かの素晴らしさに強い感銘を受け、心を動かされたり奪われたりすることです。「感動」と「感激」は、どちらも心が震えるような感情という部分で、きわめて似通っています。

細かなニュアンスの異なりを挙げてみます。共通の「感」は、心の感応についてですが、「感動」の「動」は、字のごとく心が動かされるさまです。何かの素晴らしさが心に染み入り、胸打たれる様子を意味します。

「感激」の「激」は、これも字のごとく激しさを意味します。何かの素晴らしさに感応し、心がその喜びに奮い立ち、揺さぶられ、高まります。その強さにおいて、「感激」は「感動」よりも強い感情だと言うことができそうです。

(D子)

シャガール展で、実物の絵の色彩を間近で観たの。あの鮮やかで美しい様々な色には感動したわ。

(E男)

祖母が熱中症で道で倒れたとき、通行人たちが水をくれたり、救急車を呼んでくれたりしたそうだ。都会に残っていた助け合いの心に感動したよ。

「感銘」

「感銘」とは、何かに深く心打たれ、その感動が印象に残りつづけることを意味します。「銘」には、心に刻まれている言葉、という意味があります。「座右の銘」が、まさにその「銘」です。

その「銘」をもつ「感銘」には、受けた感激が大切なものとして記憶に刻まれる、というようなニュアンスがあります。そこが、「感激」と異なる部分です。

(F子)

大学の恩師の「文学を知ることは、他者の人生を知ることだ」という言葉に感銘を受けて、自分も文学者になったの。

「感心」

「感心」とは、他者の素晴らしい心や行動に深く心を動かされることです。「感激」や「感動」に比べ、その対象がほぼ「人間」の素晴らしい在り方に絞られています。

注意すべきは、目下の者から目上の者に用いることを避けるべき点。いわゆる「上から目線」のニュアンスがあるからです。

「感動いたしました」「感激いたしました」とは言えても、「感心いたしました」と用いないように気を付けましょう。

(G男)

新入社員の山田君は仕事も早く、顧客対応も丁寧で、感心する点が多いよ。

「感服」

「感服」とは、他者の素晴らしい何かに深く感心し、尊敬の念を抱くことです。この言葉も、「感心」と同様に人間を対象としますが、こちらは「尊敬の念」が含まれますので、目上の人に用いるには適した誉め言葉です。

(H男)

このたびのA社買収における鈴木取締役のご手腕には、ただただ感服しております。


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