「耶」とは?意味や使い方をご紹介!名前での意味は?

「耶」は人の名前に使われることも多い字です。ところが、その具体的な意味や使い方まではあまり知られていません。そこで今回は「耶」の意味や使い方、由来などを順番に紹介していきます。名前の場合の意味や、名前として使われる場合のいくつかの例も紹介します。

目次

  1. 「耶」の読み方
  2. 「耶」の一般的な意味
  3. 「耶」を人名で用いる際の意味
  4. 「耶」の使われる名前
  5. 「耶」の成り立ち
  6. 「耶」のつく言葉

「耶」の読み方

「耶」の読み方は、訓読みで「か」、音読みで「ヤ」「ジャ」「シャ」です。人の名前に使われる場合には「ヤ」という読み方が一般的です。

「耶」の一般的な意味

「耶」の意味は一つではありません。大きく分けて3種類の意味があります。ここではそれぞれの意味を順番に紹介していきます。

疑問・反語・感嘆

「耶」の最も有名な意味は、疑問・反語・感嘆です。学生時代に国語、特に漢文が得意だった方にはおなじみでしょう。

漢文では主に疑問や反語を意味する助字として文末に置かれます。疑問なら「~だろうか」という訳で、「や」「か」と読みます。反語なら「~だろうか。いや、~ない。」と訳されることが多いですね。

本質的にはあるのかないのかわからないものを表します。四字熟語「有耶無耶(うやむや)」の意味そのままですね。

よこしま

「耶」は実は「邪」の俗字、異字体です。「邪悪」とか「邪推」に使われるあの「邪」です。そのため、「耶」にも正しくないことやひねくれた心という意味があります。

悪いことや有害なこと、自己中心的な考えなどのエゴイズムを表します。行動そのものよりはそういった考えや気持ちという意味です。

父親

「耶」はさらに父親という意味も持っています。「耶」と「父」を合わせれば「爺」になります。「爺」は今でこそ老人の意味で使われていますが、元々は父親や主人、旦那様という意味です。
このような意味を持つようになった理由はキリスト教にあります。キリスト教には漢字表記が2通りあります。1つは基督教、そしてもう1つは「耶蘇教」です。
イエスを、その発音から中国語で「耶蘇」と表記したので、日本でも「耶蘇」となりました。キリスト教での「父なる神」から父親という意味も持つようになったといわれています。

「耶」を人名で用いる際の意味

意思や感動を表す

「耶」には疑問や感嘆の意味がありました。そこから、疑問や感動を抱けるような感受性のある人や疑問や感動を誰かに伝えられる表現力やコミュニケーション能力を持つ人という意味で使われています。

神秘的・慈悲深い

「耶」はキリストを表す「耶蘇」や、仏陀の母マーラーを表す「摩耶」などそれぞれの宗教で重要な人物に使われている字です。

日本では木花開耶姫(このはなさくやひめ)」が有名ですね。そのため、神秘的なイメージや慈悲深い印象から使われることもあります。

「耶」の使われる名前

「耶」は男女どちらにも使われる漢字ですが、女性に多く見られます。「耶」の使われる名前をいくつか挙げてみましょう。女性なら、咲耶、実耶、華耶など。男性なら、祐耶、哲耶、基耶などです。

芸能人では、元モーニング娘の市井紗耶香さんや、元アナウンサーの小林麻耶さんが有名ですね。その他にも女優の清原果耶さんなどがおられます。

「耶」の成り立ち

「耶」は会意文字です。「耳」と「おおざと」からなりますが、元は「邪」ですので、「牙」と「おおざと」です。

「おおざと」は人々が集まる場所を、「牙」は牙が交わる場所を表します。そこから、人々が交わりくつろぐ場所という意味で「琅邪(ろうや)」という中国の地名を指すようになりました。

「耶」のつく言葉

耶馬台国

「耶馬台国」は女王卑弥呼が治めていたといわれる伝説の国の名前です。どこにあったのか、その場所は今でも議論が続いており、はっきりとしたことはわかっていません。「邪馬台国」とも表記されます。

耶路撤冷

「耶路撤冷」という漢字を見たことがあるでしょうか。「イスラエル」の首都とされている「エルサレム」です。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地とされている神聖な場所です。このように、「耶」は外来語や宗教用語によく当てられます。


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