「出家」とは?意味や使い方をご紹介

「出家」という言葉を聞くと、お坊さんをイメージする方が多いのではないでしょうか。「家を出る」と書いて「出家」ですが、漢字だけを見ると、まるで「家出をする」ような意味になってしまいます。しかし、そうではありません。ここでは、奥の深い「出家」についてご紹介します。

目次

  1. 出家の意味?
  2. 「出家」の始まり①~人生の真実を追求すること~
  3. 「出家」の始まり②~すべての人を幸福にしたい~
  4. 「出家」と「出世」~同義語?反義語?~
  5. 「出家」と「出世」の使い方
  6. 「出家」まとめ

出家の意味?

生きるということを追求し、悟りを開く道に進むこと

「出家」は、「世俗の生活を捨てて、僧となって仏道修行をすること」という意味です。「出家」に対する細かな解釈は仏教の宗派によって様々ありますが、2500年前のお釈迦様の話から始まります。

「出家」の始まり①~人生の真実を追求すること~

お釈迦様が開いた「仏教」は宗派は様々にせよ、日本に大変浸透している宗教です。むしろ、日本の神道よりも日本人に馴染んでいるのは、法事などの際、仏教の形式をとることが多いからかもしれません。そのような、日本人に深く浸透している「仏教」の開祖であるお釈迦様が「出家」をし、悟りを開くところに、「出家」という言葉の始まりがあります。

お釈迦様は、インドがたくさんの国々で構成されていた頃、一国の皇太子として生まれ、結婚し、子どもも授かりました。しかし、王族としての安定した生活に疑問を感じると同時に、世の中の「無常(一定で変わらないものはなく、万物が必ず変化すること)」や「苦しみ」を感じ、29歳の時に「出家」しました。

このときのお釈迦様の「出家」は、「人生の真実を追求しよう」という意味がありました。大切な家族や国民がいるお釈迦様ですが、なぜそこまでしたのでしょうか。

「出家」の始まり②~すべての人を幸福にしたい~

お釈迦様は皇太子様でしたから、一国を挙げて捜索されます。そして瞑想をしているところを発見され、家族や国民などみんなが心配していると告げられます。人を苦しめるのに、なぜそのようなことをされるのかと問われることになります。お釈迦様は、この世界は無常であり、どんな人にも死は訪れてしまうという問題を抱えており、それを解決したい、全ての人を本当の意味で幸福にしたいという気持ちから「出家」をしたと伝えました。

「出家」と「出世」~同義語?反義語?~

「出家」はもともと世俗を捨てるということから、「出世間」と言われていたそうです。それが、「出世」と略され、「出家」と言われるように変化していったとも言われます。
 

「出家」と「出世」~もともとは同義~

ですから、本来「出世」という語は、「出家」と同じ意味で使われるのが適切で、「世俗を捨てて、仏道修行に励むこと」を指すわけですが、現在は、「出家」とは全く意味の異なるものになって使われることが多くなりました。

例)「僕は、将来『出世』して、この会社の社長になるんだ!」

ここまで、説明してきましたように、俗世間を捨てるということは、世の中の「無常」を嘆き、なんとかして、その苦しみから解放される(または、その真理を追い求める)ために、「出世(出家)」をするわけです。しかし、なんとも残念なことに、現在では、「世の中に出て、立派な身分になること」という意味で使われることがほとんどです。「出家」とは反対の意味で使われているというところに、人間の愚かさや煩悩を感じますね。

「出家」と「出世」の使い方

現代での使われ方としては、「俗世を出て仏道修行すること」が「出家」で、「世間に出て活躍すること」が「出世」になっているわけですが、どのような状況で使われるのでしょうか。

①「君は、丸刈りにして『出家』でもしたのかね。」
「出家」から来るイメージが「お坊さん」で、お坊さんの髪型のイメージは「丸刈り」なので、もし、丸刈りにして出勤したら、このように言われるかもしれませんね。この場合の「出家」は本来の「出家」の意味とは異なり、ユーモアを交えて比喩的に使用しているだけなので深い意味はありません。

②「この雑然とした世の中から離れたいので『出家』します。」
日々の生活に疲れ果てた同僚が「出家」するといって退職するかもしれません。ここでの意味は本来の意味ですね。俗世間を捨てて、生きる道を追求したいという気持ちから出る「出家」です。

③「同期がとんとん拍子で『出世』して、今では上司ですよ。」
現在の「出世」の意味に辿り着くまでには流れがあり、「出世」には、「高位の寺に転住」したり、位の高い僧侶になって、「黄衣や紫衣」を賜ることを指す意味もあったので、その意味から、現在の「出世」の意味が派生してきたものと考えられます。

「出家」まとめ

「出家」という言葉の意味を考えることで、今の私たちの生活を振り返ることもできるような気がします。また、「出家」の基になっているはずの「出世」という言葉は、今では、正反対の意味で使われていることに、「人間」というものの面白さを感じますね。世の中が平和で世界中の全ての人々が幸せになる日はいつになるのでしょうか。。。少し考えさせられますね。
 


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