「混乱」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「混乱」という言葉は、生活において頻繁に見聞きします。その対象が実に広い範囲にわたることに加え、何事にも「混乱」はつきものだからでしょうか。類語もきわめて種類が多い言葉です。今回は、「混乱」の意味と使い方を、類語や英語を含めてご紹介いたします。

目次

  1. 「混乱」とは?
  2. 「混乱」の使い方
  3. 「混乱」の類語とその使い方
  4. 「混乱」の対義語
  5. 「混乱」の英語は?

「混乱」とは?

「混乱」とは、さまざまな物事が入り乱れ、秩序が消え去り、整理がつかず、訳がわからない状況になることです。もともとあった秩序が崩れて乱れる、という点に特徴があります。

「混乱」は、人の心などの精神的混乱、社会、組織、国家などの秩序的混乱単純な事物や状況の混乱など、あらゆる事象に用いられます。その結果、きわめて多数の類語が存在します。

「混乱」の使い方

  • 選挙演説の第一声を母校前で上げたA氏は、予期せぬヤジをあびて混乱した。
  • 消費税の増税は経済の混乱と貧困層の窮乏をまねくのみ、という論は根強い。
  • 独裁的な政権が誕生して以来、B国の内情は混乱をきわめている。
  • 朝の新宿駅のホームで不審物が発見され、通勤客も電車のダイヤも混乱に陥った。

「混乱」の類語とその使い方

「混乱」の対象を、心、秩序、事物・状況の三項目にわけて、それぞれの類語と使い方を紹介いたしましょう。

心における混乱の類語と使い方

  • 混迷:分別に迷うこと(文例:合コンの場で別れた彼と遭遇し、C子の心は混迷のきわみとなった)
  • 当惑:途方に暮れること(文例:愛読する小説家の新作を読んだD男は、作風のあまりの変化に当惑した)
  • 錯乱(さくらん):感情が混乱すること(文例:親に虐待されたすえに施設で暮らしているE美は、親の面会に錯乱した)
  • 狼狽(ろうばい):慌て、うろたえること(文例:コンビニで万引きしたF男は、隠しカメラの存在を知って狼狽した)
  • パニック:突発的な不安や怖れで混乱すること(文例:試験会場で筆記用具を忘れたことに気づき、私はパニックに陥った)

秩序における混乱の類語と使い方

  • 無秩序:秩序がないこと(文例:アメリカのスラム街には、暴力と無秩序が蔓延している)
  • 乱脈:秩序が乱れ、迷走、混乱すること(文例:G社では、創業家の社長に役員複数がクーデターをおこし、社内は乱脈の極みとなった)
  • 波乱:もめごとや騒ぎが起きること(文例:良家の子女が多いH学園に、ヤンキー気質のI朗が入学し、波乱をまきおこした)
  • 動乱:世の中や組織などが動揺し、乱れや騒動が起こること(文例:長期政権には、やがて必ず動乱が起こってくるものだ)

事物・状況の混乱の類語と使い方

  • 散乱:散って乱れること(文例:台風が去ったあと、庭にはガーデニングの用具が散乱していた)
  • 錯綜(さくそう):物事が入り交じり、混乱すること(文例:地球に小惑星が接近しているという情報が、国内で錯綜している)
  • カオス:混沌とし、無秩序になった状態(文例:ハロウィーンの渋谷は、ありとあらゆる仮装をした人々でカオスの街と化してしまう)
  • 混沌(こんとん):さまざまなものが入り混じり、はっきりと区別ができないさま(文例:天地は、宇宙の混沌の中から現れた、と信じる人々がいる)

「混乱」の対義語

「混乱」の対義語には、基本的に三つの言葉があります。さまざまな物事が乱れている、という意味においての対義語は「統一」です。

秩序を失っている、という意味においては「秩序」、散らばっている、という意味においては「整頓」が、それぞれに対応する対義語です。

「混乱」の英語は?

「混乱」の英語も、日本語と同様に、心の混乱、状況の混乱、事物の混乱など多義的です。代表的なものを三例挙げてみましょう。

  • confusion(I had a confusion about the rule.  訳:私は、そのルールに混乱した)
  • disorder (There is no social disorder in Japan as of now. 訳:今のところ、日本において社会的混乱は認められない)
  • mess (what a mess! 訳:なんという混乱!)


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