「オブザーバー」とは?意味や使い方をご紹介

「オブザーバー(observer)」という言葉をご存知ですか?ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、ほかにも、ゴルフのオブザーバーや国連オブザーバーなど、さまざまなな分野で使われる言葉です。今回は「オブザーバー」の意味や使い方について解説します。

目次

  1. 「オブザーバー」とは
  2. ビジネス分野の「オブザーバー」
  3. ゴルフの「オブザーバー」
  4. 国連の「オブザーバー」
  5. 「オブザーバー」の関連語

「オブザーバー」とは

「オブザーバー」の意味

「オブザーバー」とは、英語の「observer」に由来するカタカナ語で、「観察者・観測者・監視者」、転じて「発言はできるが、議決権や発議権はない人・陪席者」という意味があります

「observer」とは

英語の「observer」の主な意味は、見る人や見守る人という意の「観察者・観測者・監視者」や「(会議などの)傍聴者、立会人」、あるいは「意見を述べる人」です。

「observer」の語源

英語の「observer」は、動詞の「observe」に人を表す接尾辞「-er」を付けた名詞です。ラテン語の「observare(監視する)」が、フランス語を経て、英語の「observe」になりました。

ビジネス分野の「オブザーバー」

ビジネス分野の「オブザーバー」①会議の傍聴者・監視者

日本ではあまりありませんが、海外では、オブザーバーは傍聴者監視者であることがあります。監視するのは会議の平等性で、意見が割れている時も、状況を整理し、私的な感情を交えることなく決議をまとめる必要があります

そのため、専門家やエキスパートがオブザーバーとして招かれることもありますが、「第三者」の立場を貫かなければなりません。

ビジネス分野の「オブザーバー」②会議の立会人・観察者

日本において、オブザーバーの多くは立会人観察者で、静かに見守るだけで提案やアドバイスの機会はありません。

とはいえ、見ているだけなら意味がないかというとそうではありません。「誰かが見ている」ということで、会議にほどよい緊張がもたらされ、公平にスムーズに進行する効果があります。

ビジネス分野の「オブザーバー」③現場の視察者

視察者とは、現地や現場に出向いて実際に状況を見極める人のことですビジネス分野では外部から来る視察者のことをオブザーバーと呼ぶことがあります。

「オブザーバー」の使い方

  • 今度の会議のオブザーバーには外部の専門家をお招きした。
  • 新人をオブザーバーとして参加させることで、彼らのスキルアップになるだろう。
  • このプロジェクトが順調なので、視察に来るオブザーバーが増えた。

ゴルフの「オブザーバー」

ゴルフの「オブザーバー」とは

ゴルフのオブザーバーとは審判員の補佐のことです。プレイヤーのルール違反を審判に報告したり、判定困難な場面では審判をフォローする役で、裁定に関する決定権はありません。プロの大会においては、オブザーバーは競技委員会から選任されます。

「オブザーバー」の使い方

  • ゴルフが下手なので、今度のコンペでオブザーバーを仰せつかってホッとした。
  • オブザーバーの役割とはいえ、お得意様のルール違反を報告するのは気がひける。

国連の「オブザーバー」

「国連オブザーバー」とは

国連オブザーバーとは、国連の会議や討議に参加することを認められた、国連に正式加盟していない国や団体のことです。発言や提案をすることはできますが、投票権はありません。

現在、赤十字国際委員会(ICRC)や、ハーグ国際司法会議(HCCH)などの団体がオブザーバーとしての参加を認められています。

「オブザーバー国家」とは

国連オブザーバーのうち、バチカン市国のように国家として認められている国を、特にオブザーバー国家と呼んでいます。

「オブザーバー」の使い方

  • 日本は1952年に国連オブザーバー資格を付与され、1956年に加盟国に昇格した。
  • 常任オブザーバー国家のバチカン市国は、2004年、投票権以外の国連加盟国が有するすべての権利を認められた。

「オブザーバー」の関連語

アドバイザー

アドバイザーとは、忠告者・助言者・顧問という意味です。アドバイザーが会議に参加することもありますが、情報提供のために積極的に発言し、会議の進行を手助けします。同じ会議の参加者であっても、オブザーバーとは立場が大きく異なります。

オブザーバー・パターン

オブザーバー・パターン(Observer pattern)は、 コンピュータのプログラムのパターンの一種です。観察対象(subject)の状態を観察者(observer)が観察し、変化が起きたら通知する機能があります。

例えるなら、新幹線の指定席(=subject)にキャンセルが出たかどうかを、人間が見張っていなくてもシステム(=observer)が観察・通知してくれる、というイメージです。

スーパーバイザー

スーパーバイザー(supervisor)には、監督者・管理者という意味があります。日本においては肩書きや役職名として用いられますが、下記の通り、業界によって役割はさまざまです。

  • 出版業…監督、監修
  • テレビ業界…監修
  • 飲食チェーン…本部管理職の中で、各店舗の責任者を指導する人
  • 小売業…消費者のニーズを分析して仕入れ商品を選択する人


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