「ディレイ」の意味
「ディレイ」は英語で「Delay」とスペリングされます。
【動詞】
- 〈悪天候・事故などが〉〈飛行機・列車・人など〉を遅らせる
- 〈人が〉〈事〉を延期する, 延ばす
- 〈人が〉遅れる, 手間取る、(わざと)ぐずぐずする
【名詞】
- 遅れ, 遅延, 遅滞, ぐずぐずすること, 猶予, 延期, 延期時間
上記を由来として、「ディレイ」はカタカナ語、あるいは複合語として日本でも用いられています。
日本における「ディレイ」
カタカナ語
強風や大雪、整備などが原因で飛行機の出発が予定よりも遅れていることを「ディレイ」と呼びます。
カタカナ語として、英語とそのまま同じ意味でよく使われます。空港のフライト情報が表示されている電光掲示板にも「Delay」と表示されるので、覚えておくと便利です。
ディレイ放送
ディレイ放送とは時間差放送のことです。テレビ放送において、番組を録画しながら、時間をずらして放送することをいいます。
実は生中継、生放送といわれるものでも、数秒、数分遅れで検閲されながら放送されているものがほとんどです。これは放送事故やトラブル、失言などを防ぐ目的で導入されています。
ちなみに、放送元のテレビ局の放送後、別テレビ局で時間を遅らせて放送することは「遅れネット」と呼びます。似ているので合わせて覚えておきましょう。
またネットの動画配信サービスなどで、ライブ配信したものを後日期間限定で配信するサービスをディレイ配信という事もあります。
サッカー用語
ディフェンス戦術の一つである「ディレイ」は、相手の攻撃を遅らせることをいいます。ディフェンスの動きとしては、ゴールも守るとともに、ボールを奪うことが重要となってきます。時と状況に応じて、この加減やタイミングを変えるのが戦術です。
ディレイの戦術は、相手の攻撃を遅れさせることが目的となってきます。ボールを持っている選手に対してマークしつつも、積極的にボールを奪いに行かず、パスコースを塞いだり、ドリブルで進ませないようなディフェンスをします。
相手の攻撃に時間をかけさせ、前に進むのを遅れさせる時間を稼いで、味方選手の戻る時間を作り、不利な状況から脱する目的があります。
音響機器
音響機器に「ディレイ」というものがあります。音楽エフェクターの一種で、空間系エフェクターとも呼ばれます。
意図的に音の遅れを作り出し、反響させる装置です。例えるとしたら、やまびこのようなものを作り出して、残響音で余韻を残し、空気感を増す効果があります。原音に対して、遅れた音をディレイ音と呼びます。
ディレイの使い方
- 台風の影響で飛行機がディレイしている。
- 試合結果のテロップが先に出てしまったので、この番組はディレイ放送だと分かった。
- サッカーの試合中に「ディレイ!ディレイ!」と声をかける。
- サウンドにディレイをかけて、余韻を残し空気感を増し、より良い音にする。
ディレイの原語「Delay」
英語のDelayを使った例文
- The train was seriously delayed by the accident.(列車はその事故で大幅に遅れた)
- He delayed his vacation until the winter season. (彼は休暇をとるのを冬まで延期した)
- Don't delay.(グズグズしないで)
- We sincerely apologize for the long delay in taking off. (離陸が大幅に遅れておりますことを心よりおわび申し上げます)
- without delay(遅滞なく、猶予なく、すぐに)
Delayの類義語
delayに似た意味をもつ単語にpostpone, put offがあります。全て計画されていた事・行為を延期することを表します。
- delayはややかための表現で、最も広い意味で用いられます。 悪天候・事故などによる交通機関や人の遅れについて述べる際には受け身系を使うことが多いです。
- postponeはややかたい表現で、しばしば延期による失望を暗示します。
- put offは最もくだけた語で, 日常的な話題の際に好まれます。